法則の辞典 「グリムの法則(言語学)」の解説
グリムの法則【Grimms' law】
●印欧基語の無声閉鎖音[p,t,k]はゲルマン基語では無声摩擦音の[f,θ,x→h]となる.
●印欧基語の有声閉鎖音[b,d,g]はゲルマン基語では無声閉鎖音の[p,t,k]となる.
●印欧基語の帯気音[bh,dh,gh]はゲルマン基語では無帯気音(有声音)[b,d,g]となる.
無声摩擦音と帯気音をグループA,無声閉鎖音をグループT,有声音をグループMと分類すると,図のように推移の法則性を表すことができ,これによって音韻対応から比較言語学の研究手段が確立されることとなった.