デジタル大辞泉 「グレーシャー国立公園」の意味・読み・例文・類語
グレーシャー‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【グレーシャー国立公園】
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アメリカ合衆国,モンタナ州北西部,ロッキー山脈中の国立公園。1910年の制定で,面積は4100km2。カナダとの国境に接し,カナダ側のウォータートン湖国立公園とともに,ウォータートン・グレーシャー国際平和公園(設立1932)をなす。圏谷(カール),氷食谷,氷河湖などの氷河地形や50を数える氷河,森林,野生動物,高山草原を擁し,ロッキー山脈の自然美を代表する公園で,大陸分水界にまたがる。1891年南端部にグレート・ノーザン鉄道が開通し,急速に知られるようになった。
執筆者:矢ヶ崎 典隆
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
アメリカ合衆国、モンタナ州北西部にある国立公園。面積4101平方キロメートル。1910年制定。ロッキー山脈中でもっとも美しい自然を残す公園の一つで、隣接するカナダのウォータートン・レークス国立公園とともに国際平和公園(1932設立)をなす。この国際平和公園は1995年に世界遺産の自然遺産として登録されている(世界自然遺産)。ロッキー山脈の分水界を横切り、地質学的には衝上断層が特徴である。園内には50以上の小氷河群や200以上もの氷河湖が点在し、色彩豊かな切り立った峰々、常緑樹の広大な森、滝や小川の自然の美しさもみごとである。とくに園内を東西に走るゴーイング・ツー・ザ・サン・ドライブ・コースからの絶景は、世界有数といわれる。また野生生物の宝庫としても興味深く、面積が広いこともあって、イトラン、ヒースなど約1000種類の野草がハイカーたちの目を楽しませている。
[作野和世]
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