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コベット コベットCobbett, William

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コベット
Cobbett, William

[生]1763.3.9. サリー,ファーナム
[没]1835.6.18. ロンドン
イギリスの文筆家,政治家。農民の息子として生まれ,軍隊に入り,除隊後フランスアメリカに渡り,帰国後急進派ジャーナリストに転向。農民,労働者の懐旧的感情に訴え,産業主義社会を批判した。議会改革を通じての社会改革を考え,議会議事録の発行を創始した。 1832年下院議員に当選したが,政治家としては成功しなかった。コベットの文章は明快であり,農業問題については優れた識見を述べている。農村疲弊の実情見聞録『農村騎行』 Rural Rides (1830) は名著として高く評価されている。

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百科事典マイペディアの解説

コベット

英国のジャーナリスト。サリー州の農家に生まれ,軍隊勤務後,結婚してアメリカにわたり,政治評論で活躍。1800年帰国,週刊の《ポリティカルレジスター》を発刊し,産業革命フランス革命時代の社会の激動に目を向け,労働者に同情を寄せる急進主義的な言論活動で知られるようになる。

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世界大百科事典 第2版の解説

コベット【William Cobbett】

1763‐1835
イギリスの急進主義者。サリー州の小農場主の家に生まれ,軍隊生活の後,1792年アメリカへ行き,政治評論で活躍。1800年帰国し,02年から週刊《ポリティカル・レジスター》を発刊(死後の1836年2月まで続刊),産業革命とフランス革命・戦争の影響によって生じた社会問題を直視して,労働者・農民に向けて普通選挙などの議会改革と社会的改善を訴え,急進主義者としての名声を確立した。彼には工場制度に反発し,古きよき時代と独立小農民を懐旧する復古的傾向があった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コベット
こべっと
William Cobbett
(1763―1835)

イギリスのジャーナリスト。穏健な改革論者。軍隊批判のパンフレットを書いてアメリカへ逃れ、1800年帰国して評論誌『週刊政治録』Cobbett's Weekly Political Register(1802~1835)などを発行し、大農経営も行った。1807年再渡米して、かつて批判したT・ペインの説に従うようになり、その骨を持って帰国した。1821~1832年イングランドを旅し、農民と語った記録を『週刊政治録』に連載し、『農村騎行』Rural Rides(1830)として出版。同書は、農業、土地制度、人口、通貨、税、宗教、議会改革、狩猟法などを論じ、産業主義を非難し農村の貧困を描いている。議会改革に努力し、1832年の選挙法改正直後下院議員。イギリスの議会史および議事録も編集した。[白井 厚]

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世界大百科事典内のコベットの言及

【ハンサード】より

…イギリスの印刷業者。急進主義的政治家W.コベットの編集した《議会討議録》を1803年以降印刷し,コベットの死後もその仕事を受け継いだ。誹毀(ひき)罪に問われたコベットの新聞を印刷したかどで投獄(1810)されたこともある。…

※「コベット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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