サン・セバスティアン(読み)さんせばすてぃあん(英語表記)San Sebastián

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・セバスティアン」の意味・わかりやすい解説

サン・セバスティアン
さんせばすてぃあん
San Sebastián

スペイン北部、フランスとの国境に近いバスク地方ギプスコア県県都。人口17万8377(2001)。農産物鉱産物、金属製品の貿易港、および漁港をもつ港湾都市。食品加工、ガラス、化学、金属などの工業もあるが、むしろ海浜保養地として名高い。ビスケー(ビスカヤ)湾東部に面する小湾の両端に東はウルグル、西はイゲルドとよばれる二つの丘が北へ向かって半島状に突き出し、狭い街路の旧市街と港はウルグルの丘の南麓(なんろく)に開け、広い道路の新市街が旧市街の南に広がる。二つの丘の間の小湾沿いに連続するラ・コンチャとオンダレータの2海岸には政府高官やスペイン駐在の外交官などが避暑に訪れるため、夏季には町に外務省出張所が置かれる。小湾の真ん中にサンタ・クララ島があり、二つの丘とともに眺望のよい場所となっている。

田辺 裕・滝沢由美子]

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百科事典マイペディア 「サン・セバスティアン」の意味・わかりやすい解説

サン・セバスティアン

スペイン北部,フランスとの国境に近いビスケー湾岸の港市避暑地。ギプスコア県の県都。漁業ほか造船・金属・ガラス工業などが行われる。サン・テルモ博物館(16世紀)がある。フランコ時代以前には外国国王元首も避暑に訪れていたため,外務省の出張所が置かれた。18万5512人(2011)。

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