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サージソン Sargeson, Frank

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サージソン
Sargeson, Frank

[生]1903.3.23. ハミルトン
[没]1982.3.1. オークランド
ニュージーランドの小説家。ニュージーランド文学の父と呼ばれる。下層社会の生活を庶民的な日常の用語と文体で描き,「未知の国ニュージーランドの耳目を自己に向って開かせる」ことを執筆の目標とした。短編集『伯父との対話』 Conversation with My Uncle (1936) ,『あの夏』 That Summer (46) ,長編『私は夢で見た』I Saw in My Dream (49) ,『取残された者』 The Hangover (67) ,『短編全集』 Collected Stories (65) などのほか戯曲も書いている。

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世界大百科事典 第2版の解説

サージソン【Frank Sargeson】

1903‐81
ニュージーランドの作家。北島ワイカト生れ。オークランドで法律を学んだ後,1926年ヨーロッパ放浪の旅に出,新世界への帰属感を強めて28年帰国し著作活動に入った。相棒mateや兄弟palや先住民マオリとの連帯意識に支えられた開拓社会の生活を,風刺に満ちたニュージーランド英語で描いた。旧世界や既成社会の価値観を獄舎になぞらえ,そこからの脱出行を自分の人生と見なした。タフで孤独な旅人の背景にあるのは,牧歌的な風景と新興社会特有のひずんだ人間関係である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サージソン
さーじそん
Frank Sargeson
(1903―1982)

ニュージーランドの小説家、短編小説家。イギリス移民の子で、北島ハミルトン生まれ。オークランド大学で法律を学び渡英。第一短編集『伯父との対話ほか』(1936)、『ある男とその妻』(1940)、とくに『あの夏その他』(1946)の短編で文名を確立し、ニュージーランド最初の職業作家となる。特有の日常語で労働者下層民の生活を描き、社会の虚偽を告発、ニュージーランド文学の存在を示した。『日雇い労務者の回顧録』(1965)、『かくれんぼ』(1972)、自伝的エッセイ『一度で沢山』(1973)、『十二分』(1975)、『ネバー・イナフ(これで十分ということは決してない)』(1977)、『日没の村』(1976)などの長編もある。1974年、母校より名誉文学博士号を受ける。[平松幹夫・古宇田敦子]

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世界大百科事典内のサージソンの言及

【ニュージーランド】より

…ニュージーランド生れの女流作家K.マンスフィールドを見習ってヨーロッパへ文学修業に渡った者も多い。大不況後の1930年代にサージソンが登場,労働者階級の生活をニュージーランド英語の話しことばで短編に描き,旧世界からの文学的自立を促すきっかけをつくった。その後,詩と短編小説の分野で創作活動が盛んになった。…

※「サージソン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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