サートン(その他表記)George Alfred Léon Sarton

精選版 日本国語大辞典 「サートン」の意味・読み・例文・類語

サートン

  1. ( George Sarton ジョージ━ ) 科学史家。ベルギー生まれ。一九一五年以後アメリカに在住し、ハーバード大学で科学史を講じた。国際科学史学会を創立主著「科学史と新ヒューマニズム」「古代中世科学文化史」など。(一八八四‐一九五六

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改訂新版 世界大百科事典 「サートン」の意味・わかりやすい解説

サートン
George Alfred Léon Sarton
生没年:1884-1956

ベルギー生れのアメリカの科学史家。第1次大戦中ドイツ軍侵攻に際してイギリス逃れ,さらにアメリカに移って(1915),ジョージ・ワシントン大学で科学史講師,カーネギー研究所員,ハーバード大学講師のち同教授。科学的ヒューマニズム立場による科学史を目ざす。国際科学史学会を創立し(1928)会長になる(1950)ほか,科学史の世界的機関誌アイシスIsis》(季刊)と《オシリスOsiris》(不定期刊)を発行するなど,科学史が一つの学問分野として確立されるための基本的な条件を整えた。主著は大作《古代中世科学文化史Introduction to the History of Science》3巻(1927-47)のほか,《科学史と新ヒューマニズム》(1931),《科学の生命》(1948),《科学の歴史》2巻(1952,59)その他多数。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サートン」の意味・わかりやすい解説

サートン
Sarton, George Alfred Leon

[生]1884.8.31. ヘント
[没]1956.3.22. マサチューセッツ,ケンブリッジ
ベルギー生れのアメリカの科学史家。ヘント大学で化学天体力学数学を学び,1911年に数学の学位取得。第1次世界大戦中にイギリスに移住し,さらにアメリカに渡り (1915) ,帰化した (22) 。ジョージ・ワシントン大学科学史講師となり,カーネギー研究所所員 (18) を経て,ハーバード大学講師 (20) ,同大学科学史教授 (40~51) 。「新ヒューマニズム」の理念に基づき,科学史の研究にたずさわりながら史料の収集・整備,国際科学史学会の設立などに尽力した。主著『科学史と新ヒューマニズム』 (36) ,『科学と伝統』 (51) など。

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百科事典マイペディア 「サートン」の意味・わかりやすい解説

サートン

米国の女性詩人,小説家エッセイスト。1965年に発表された小説《ミセス・スティーブンズは人魚の歌を聞く》は,同性愛を扱って波紋を引き起こしたが,女性が芸術家であるとはどういうことかを真摯に捉えた,彼女の代表作。エッセーでは,孤独について思索を深めた《夢見つつ深く植えよ》(1968年)や《独り居の日記》(1973年),詩では,愛,自然,絵画,芸術家をテーマとした《四月の出会い》(1937年),《一粒の辛子種》(1971年)などがある。

サートン

ベルギー生れの米国の科学史家。第1次大戦中英国へ逃れ,さらに1915年米国に渡る。科学的ヒューマニズムを基盤とする科学史を目指し,1928年国際科学史学会を創設。また科学史の世界的機関誌《アイシス》を発刊するなど,学問分野としての科学史の確立に貢献した。主著は《古代中世科学文化史》,《科学史と新ヒューマニズム》等の啓蒙書もある。

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世界大百科事典(旧版)内のサートンの言及

【科学史】より

…したがって,科学の特権性を過去の歴史のなかに跡づけ,あるいはそうした体系の部分的な一片一片を,他の文化圏の歴史のなかに発見するという,データ探しが,19世紀の動きを受けついだ20世紀前半の重要な学問上の目標となった。 ベルギーに生まれ,1915年からアメリカに渡ったG.サートンの大著《科学史序説》(1927‐47),ドイツのF.ダンネマンの《大自然科学史》(1910‐13),あるいはフランスのP.タンヌリーの《科学史論集》(1912‐50),イギリスのC.シンガーの一連の著作活動など,いずれも百科事典的な浩瀚(こうかん)な内容をもつもので,データの集積作業であった。それとともに,科学史はこの時期に学問としても制度化されはじめ,サートンが1912年に創刊した論文誌《アイシスIsis》は,アメリカ科学史学会(1924設立)の機関誌として今日に至っており,国際的にも最も権威ある学会誌の一つになっている。…

※「サートン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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