哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。ヨーロッパのピレネー、アルプス、アペニンの各山脈およびトルコ、カフカスの山地に分布する。日本のカモシカやヒマラヤのシーローに近縁である。体形はヤギに似て体長90~130センチメートル、肩高70~85センチメートル、角(つの)は雌雄ともにあり15~20センチメートルほど、黒色で鉤(かぎ)状に後方へ曲がる。スイスでは登山用ステッキの握りにこの角を用いる。眼下腺(せん)はないが、角の後方に分泌腺があり繁殖期に膨れる。被毛は夏季に長さ4センチメートル、冬季には10~20センチメートルになり気候に順応する。体色も夏は黄褐色、冬は保護色の黒褐色となる。山岳地帯の岩場の生活に適応し、動作はすばやい。15~30頭ぐらいの集団で生活する。冬は餌(えさ)を求めて森林地帯にすむが、夏は4000メートル以上の高所に登る。食物は草、樹葉、若枝などである。交尾期は秋で、翌年の5~6月ごろ1産1~2子を産む。妊娠期間約6か月。別名をスイスレイヨウ、スイスカモシカ、アルプスカモシカなどという。
[北原正宣]
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
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