夏毛(読み)ナツゲ

デジタル大辞泉の解説

なつ‐げ【夏毛】

鳥獣の夏の毛。晩春から初夏に換毛し、秋まで存続する。⇔冬毛
鹿の夏の毛。夏の半ばを過ぎて黄色になり、白い斑点がはっきり浮き出たもの。毛皮で行縢(むかばき)、毛で筆を作った。

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大辞林 第三版の解説

なつげ【夏毛】

夏と冬とで毛の色が変わる鳥獣の、夏期の毛。 ⇔ 冬毛
シカの夏の毛。黄褐色になり白のまだらがはっきりと出る。その毛皮は行縢むかばきなどに、毛は筆などに用いた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

夏毛
なつげ
summer pelage

温帯や寒帯にすむ哺乳(ほにゅう)類が、夏季につけている毛衣。冬毛より毛足が短く、下毛(綿毛)を欠き、保温力が劣り、毛皮としての価値は低い。一般に冬毛より毛の色が濃厚で、冬毛の純白なオコジョ、イイズナ、ユキウサギなどでは褐色であり、暗褐色で白斑(はくはん)のないニホンジカでは赤褐色の地に多数の白斑があり鮮やかである。いずれも保護色として役だつ。春、古い冬毛が抜け落ちる前に生え始める。秋に下毛が加わって、そのまま冬毛に移行するものと、抜け落ちて新しい冬毛にかわるものとがある。[今泉吉典]

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精選版 日本国語大辞典の解説

なつ‐げ【夏毛】

〘名〙
① 温帯地方に住む哺乳類の、春から初夏にかけて換毛し、秋まで存続する毛。
※古活字本毛詩抄(17C前)一一「革は鳥が夏毛をしてはたへがあらはに見へ候時」
② 夏期の鹿の毛。黄褐色になり、その毛皮は行縢(むかばき)に用い、その毛は上質の筆となる。
※今昔(1120頃か)一九「紺の水旱を着て、夏毛の行騰(むかばき)、〈略〉黒造の大刀を帯(はき)て」

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