出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
すべての気体は温度1 ℃ 上昇ごとに0 ℃ の体積の一定割合だけ体積を増加する,という気体に関する基本的法則.1787年,J.A.C. Charles(シャルル)が見いだした.ゲイ-リュサックの法則ともいわれる.0 ℃ の体積を v0,t ℃ の体積を vt とすると,
vt = v0(1 + αt)
αはすべての気体について一定.この法則は通常の状態(あまり低くない温度,あまり高くない圧力)の実在気体については近似的に成り立つが,厳密には理想気体にのみあてはまる.理想気体についての最新の数値α = 1/273.150を用いると,理想気体については,
となる.Tは絶対温度.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…気球による飛行はパリ市民の注目を集め,のちに軍事偵察や大気の研究に利用された。87年には,圧力一定のとき気体はその種類によらず温度に比例して膨張すること(シャルルの法則)を発見,これはのちにゲイ・リュサックの精密な実験によって確定された。彼は重要な著作をほとんど残さなかったが,雄弁な講演と優れた演示実験によって人々の好評を博し,95年,アカデミー・デ・シアンス会員に選ばれた。…
…すなわち,イギリスの物理学者R.ボイルは,1662年,一定温度のもとで,一定量の気体の体積はその圧力に反比例すること(ボイルの法則)を明らかにした。それから1世紀ほどたって,フランスの物理学者J.シャルルは,1787年,一定圧力の場合,気体の体積は絶対温度に比例すること(シャルルの法則,またはゲイ・リュサックの法則という)を見いだした。現在では,この両者の法則を合わせて,ボイル=シャルルの法則という。…
…一定量の気体の体積Vは圧力pに反比例し,絶対温度Tに比例するという法則。一定温度では気体の体積と圧力は反比例するというボイルの法則(ボイル=マリオットの法則ともいう)と,圧力一定のもとでは気体の体積は絶対温度に比例するというシャルルの法則(ゲイ・リュサックの法則ともいう)とを統合したもので,この法則によると,n(mol)の気体に対して,pV=nRTの関係が成り立つ(Rは気体定数)。この法則は,常温,常圧の気体に対してはよく成立するが,低温,高圧の場合にはこの法則からのずれが大きくなる。…
※「シャルルの法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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