ゲイ・リュサックの法則(読み)げいりゅさっくのほうそく(英語表記)Gay-Lussac's law

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲイ・リュサックの法則」の意味・わかりやすい解説

ゲイ・リュサックの法則
げいりゅさっくのほうそく
Gay-Lussac's law

「すべての気体体積は、温度が1℃上昇するごとに、0℃における体積の一定の割合分(273分の1だけ)増加する」という気体に関する基本的性質の一つ。

 1787年、フランスシャルル発見になるものであるが、1802年にゲイ・リュサックによって確立された。そのために通常はシャルルの法則とよぶことが多い。

  V=V0(1+t/273)
VおよびV0は、温度t℃および0℃での体積である。

 書物によっては「一定体積の気体の圧力は絶対温度に比例する」という表現ゲイ・リュサックの法則として、シャルルの法則と区別していることもある。ボイルの法則とゲイ・リュサックの法則に完全に従う気体は理想気体である。

山崎 昶]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲイ・リュサックの法則」の意味・わかりやすい解説

ゲイ=リュサックの法則
ゲイ=リュサックのほうそく
Gay-Lussac's law

J.ゲイ=リュサックが発見した気体の体積に関する2つの法則。第一法則 (1801) は,すべての気体は一定圧力のもとでほぼ同じ熱膨張率 1/273 をもつというもので,ボイル=シャルルの法則一部をなしている。第二法則 (05) は,気体のみが関係する化学反応において,反応前の各気体の体積と生成気体の体積は,圧力と温度が一定のとき,簡単な整数比をなすというもので,気体反応の法則とも呼ばれる。 (→シャルルの法則 )

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