シュタウディンガー(英語表記)Hermann Staudinger

精選版 日本国語大辞典 「シュタウディンガー」の意味・読み・例文・類語

シュタウディンガー

[一] (Franz Staudinger フランツ━) ドイツの哲学者、社会主義者。新カント学派に属し、カントの目的の王国の実現を社会主義社会の実現と同視し、カント倫理学と社会主義を結合しようとした。生活協同組合運動の指導者としても知られる。主著道徳の経済的基礎」。(一八四九‐一九二一
[二] (Hermann Staudinger へルマン━) ドイツの化学者。(一)の子。フライブルク大学教授イソプレン合成ゴム)の重合研究から高分子研究に進み、鎖状高分子化合物構造解明。一九五三年ノーベル化学賞を受賞。(一八八一‐一九六五

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「シュタウディンガー」の意味・読み・例文・類語

シュタウディンガー(Hermann Staudinger)

[1881~1965]ドイツの化学者。天然高分子化合物の構造を解明し、プラスチック時代への道を開いた。1953年、ノーベル化学賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「シュタウディンガー」の意味・わかりやすい解説

シュタウディンガー
Hermann Staudinger
生没年:1881-1965

ドイツの有機化学者,高分子化学者。新カント学派の哲学者フランツ・シュタウディンガーFranz Staudinger(1849-1921)の息子。ウォルムスに生まれ,1903年ハレ大学で学位を得,チューリヒのスイス連邦工科大学(1912-26),フライブルク大学(1926-51)の化学教授を歴任,51年高分子研究所長となった。はじめにケテン類の研究で名をなし,次いで行ったイソプレン研究から重合物の構造に関心を深め,1920年ゴム,ポリスチレンなどのポリマーが鎖状の大分子からなると発表,2年後にこれを〈巨大分子Makromolekül〉と名づけた。彼の説は当時支配的だった〈会合体説〉の支持者に反対されたが,論争の末30年代に学界に受け入れられるに至った。《高分子有機化合物》(1932)をはじめとする一連の書物と多数の論文を著し,専門誌《巨大分子化学》(1945-)を刊行するなど高分子化学成立への道を開き,53年ノーベル化学賞を受賞した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

化学辞典 第2版 「シュタウディンガー」の解説

シュタウディンガー
シュタウディンガー
Staudinger, Hermann

ドイツの有機化学者,高分子化学者.新カント派哲学者の父F. Staudingerの次男として生まれる.1903年ハレ大学で学位を取得.シュトラスブルク大学の助手時代にケテンを発見し,有機化学者としての地歩を固め,1907年カールスルーエ工科大学員外教授となる.1912年スイスのチューリヒ連邦工科大学の教授となり,合成ゴムに関心をもつようになる.1926年フライブルク大学教授となる.1920年以降,一連の論文で,ゴム,セルロース,プラスチック,タンパク質などが巨大分子(Makromolekül) (高分子)からなり,ポリマーに特有な物性が分子の大きさや形状に由来することを主張した.また,ポリマーの希薄溶液の粘度と分子量の関係を式で表した.当時,ポリマーは小分子の会合体と考えられていたため,高分子説は当初,学界で強い反対を受けたが,1930年代後半までに広く受容された.高分子化学の創始者として,1953年ノーベル化学賞を受賞した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュタウディンガー」の意味・わかりやすい解説

シュタウディンガー
Staudinger, Hermann

[生]1881.3.23. ヘッセン,ウォルムス
[没]1965.9.8. フライブルク
ドイツの化学者。 1903年ハレ大学で学位取得後,シュトラスブルク大学助手 (1903) ,カルルスルーエ工科大学教授 (07) ,チューリヒのスイス連邦工科大学教授 (12) ,フライブルク大学教授 (26~51) ,同大学高分子化学研究所所長 (40) 。ケテンを発見,その自動酸化,重合,イソプレンの重合,スチレン,イソブチレン,酢酸ビニルなどの重合の研究などを通し,今日の付加重合による高分子化学の基礎を築いた。高分子が低分子量の分子の集合体でなく巨大分子そのものであることを初めて明らかにした。しかし,その主張が学界の総反撃を受け,認容されるまで数年を要したことは有名である。高分子物質溶液の粘度と分子量との関係式を見出した。 53年ノーベル化学賞受賞。

シュタウディンガー
Staudinger, Franz

[生]1849.1.15. グロースゲラウ
[没]1921.11. ダルムシュタット
ドイツの社会主義哲学者。社会主義の立場から倫理学を考究した。主著『倫理の経済的基礎』 Wirtschaftliche Grundlagen der Moral (1907) ,『政治の文化的基盤』 Kulturgrundlagen der Politik (14) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「シュタウディンガー」の意味・わかりやすい解説

シュタウディンガー

ドイツの化学者。カールスルーエおよびスイス連邦工科大学教授を経て,1926年フライブルク大学教授。1951年同大学高分子化学研究所長。1905年ケテン(ケトン基に二重結合した炭素原子をもつ一連の化合物)を発見。その後,高分子化合物の基礎研究に移り,ゴムの研究から高分子化合物の鎖状分子構造を明らかにし,高分子溶液の粘度と分子量の関係式を見いだすなど,今日の高分子化学およびその工業の基礎を築いた。1953年ノーベル化学賞。
→関連項目化学繊維合成樹脂

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

367日誕生日大事典 「シュタウディンガー」の解説

シュタウディンガー

生年月日:1849年1月15日
ドイツの社会主義哲学者
1921年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

不信任決議

議院内閣制のもとで,議会が内閣を信任しない意思表示を決議によって積極的に表明すること。一般的には下院固有の権限であり,不信任決議案が可決成立した場合には内閣は総辞職するか下院を解散しなければならない。...

不信任決議の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android