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高分子化学 こうぶんしかがくpolymer chemistry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高分子化学
こうぶんしかがく
polymer chemistry

分子量が1万程度以上の高分子化合物を研究する学問。本格的な高分子化学はセルロースの構造解析,高分子量化合物の確認に端を発しており,後者については,1926年頃からの H.シュタウディンガーの研究によりその基礎が確立した。高分子の生成,反応,構造,性質,加工などの研究がこの分野に含まれ,合成高分子化合物とともに生体を構成する高分子物質 (蛋白質,核酸,糖質) の研究も盛んである。

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デジタル大辞泉の解説

こうぶんし‐かがく〔カウブンシクワガク〕【高分子化学】

高分子化合物の構造や性質、その合成・生成・分解などを研究する化学の一部門。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうぶんしかがく【高分子化学 polymer chemistry】

高分子(巨大分子)物質を対象とする化学の分野。高分子物質には小さい分子(低分子)からなる物質とは異なる特徴がいろいろあり,それらが高分子化学の対象となる。大別すると,高分子の物理的ないし物理化学的性質を扱う分野と,化学的性質を扱う分野がある。前者には,高分子物質の1個の分子の構造および分子の集合体の構造を扱う構造論,固体の熱的性質,力学的性質,電気的性質などを対象とする固体論,希薄溶液や濃厚溶液の性質を扱う溶液論がある。

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大辞林 第三版の解説

こうぶんしかがく【高分子化学】

高分子化合物の物性および化学的性質や合成法を研究する化学の一分野。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高分子化学
こうぶんしかがく
high polymer chemistry

高分子化合物の合成法や、その物性を研究する化学の一分野。前者は高分子合成化学、後者は高分子物性化学と大別される。高分子合成化学は主として石油を原料として合成繊維、合成ゴムやプラスチックをどのような方法でつくっていくか、またその道筋の学問的な研究であり、高分子物性化学は高分子としての特異な性質を対象とする。すなわち高分子化合物は分子が巨大になっているため、気体としては存在せず、主として室温で固体、加熱すると粘い液体として存在する。ある種の溶媒を加えると、溶解して粘い溶液となるか膨潤する。さらに固体のものは機械的強度をもち材料として用いられるので、それらの性質を溶液の熱力学的取扱いや、構造材料としてレオロジー的な取扱いも行われている。
 さらに最近は天然高分子物質の合成過程が生物化学的な立場から取り扱われ、また生体が関与する合成によってのみつくられていた各種タンパク質や核酸の2、3のものも、現在では合成されるようになった。
 1932年ごろにドイツのシュタウディンガーによって発展し、アメリカのカロザースによるナイロンの発明によって高分子化学が学問として確固たる地位を築いた。最近は統計力学や量子力学なども導入され、またそれらの学問の発展が高分子化学の発達を促した。近年は生体に関する高分子化学、特異な性質をもった高分子化合物に関する機能性高分子化学が注目されている。[垣内 弘]
『八木一文著『高分子化学の話』(1964・創元社)』

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