コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ジガバチ ジガバチAmmophila sabulosa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジガバチ
Ammophila sabulosa

膜翅目ジガバチ科。体長は雌 23mm,雄 19mm内外。体は黒色で第1~2腹背節は赤色 (雄では1黒縦条がある) ,第3節以下は藍色を帯びる。腹部の基部は細長い腹柄となる。翅は透明でわずかに曇る。ヨトウガシャクガなど各種の鱗翅類幼虫を狩り,地中につくった幼虫室にたくわえる。日本全土に普通にみられ,ユーラシア大陸に広く分布する。日本に産するものを亜種 A. s. infestaというが,平地に産するものは別亜種サトジガバチ A. s. nipponicaとして区別される。なおジガバチ科 Sphecidaeは小~大型のハチ類で,前胸背板後縁は肩板に届かないのでミツバチ上科 Apoideaに近いが,体毛が羽毛状にならない。ほとんどが狩人蜂で,種が多く,形態の分化も著しい。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

百科事典マイペディアの解説

ジガバチ

膜翅(まくし)目アナバチ科の昆虫,またはアナバチ科の中の一群すなわちジガバチ類の総称。前者は体長20mm内外,黒色,腹柄第2節と腹部第1節は赤色。日本全土に分布。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジガバチ
じがばち / 似我蜂
sand wasp

昆虫綱膜翅(まくし)目アナバチ科の1族あるいは1属の名。ジガバチ族Ammophiliniは6属に分けられ、そのうち2属が日本に分布している。アナバチ科はジガバチ科とよばれることがある。ジガバチ属Ammophilaは世界各地から約200種、日本から3種が記録されている。各地に初夏から晩秋まで普通にみられるのはサトジガバチA. sabulosa nipponicaと別種あるいは近似の別種のヤマジガバチA. infestaである。亜種の形態的特徴はわずかである。体長25ミリメートル内外。体は黒色で腹部は多少藍(あい)色を帯び、腹柄(ふくへい)後方と腹部第1節は赤褐色である。体は棒状で細長く、はねは比較的短い。巣穴は地面とほとんど直角に大あごで直径5~8ミリメートル、深さ1~3センチメートルの縦穴を掘り、その先に直径1~1.5センチメートル、長さ2~3センチメートルほどの楕円(だえん)形の独房をつくる。狩りに出かける際は巣穴をふさぎ、獲物はヤガやシャクガの幼虫を狩ってくる。麻痺(まひ)状態の幼虫(アオムシ)を独房に引き入れ、その横腹に1卵を産み付けるが、獲物の量が不足すると次の狩りに出かける。穴に詰めた砂は出入りのたびに開閉されるが、永久戸締まりの際は詰め砂の上を念入りに顔面でたたき、ときには小石をくわえてたたき固める。ジガバチの名は、大あごで巣を掘り起こすとき「ジガ、ジガ、……」と聞こえる翅音(はおと)をたてることに由来する。別種のフジジガバチA. atripes japonicaは、本州以南に分布する南方系の種で、前種より大きく、脚(あし)が黄赤色で、はねも褐色を帯びる美しい種であるが、分布が限られる珍種である。ほかの1属は、ホップランモフィラ属Hoplammophilaであり、山地性のミカドジガバチH. aemulansが知られている。この種はサトジガバチやヤマジガバチに似ているが、体長30ミリメートル内外で中胸側板上に顕著な毛斑(もうはん)がある。一般にジガバチ類は地中に自分の巣を掘るが、本種は立ち木の甲虫脱出坑や竹筒などを利用して営巣する。獲物はシャチホコガ科の幼虫であるが、1独房には1頭貯蔵されるのみである。[須田博久]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

ジガバチの関連キーワード二紋黄条似我蜂大和棘胸穴蜂黄脚擬鼻高蜂大和擬鼻高蜂大黄条似我蜂大和擬泥蜂大和矮穴蜂桝田矮穴蜂瑠璃似我蜂黒細銀口蜂黄条土棲蜂黄条似我蜂艶黒似我蜂黄腰似我蜂赤脚尖穴蜂姫腰細穴蜂紋黄似我蜂円紋土棲蜂三目尖穴蜂赤帯尖穴蜂

今日のキーワード

地蔵盆

主に京都などで、8月23日・24日(古くは陰暦7月24日)に行われる行事。石地蔵にお飾りをしてまつり、さまざまの余興を行う。地蔵祭り。地蔵会(じぞうえ)。《季 秋》...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android