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ジキル博士とハイド氏 ジキルはかせとハイドしThe Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジキル博士とハイド氏
ジキルはかせとハイドし
The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde

イギリスの小説家 R.L.スチーブンソンの小説。 1886年刊。二重人格を扱った魅力的な怪奇譚として広く読まれてきた。ジキル博士は自分のなかにある善悪二者を別個の人格に分離するという着想に魅せられて,そのための薬剤の発明に成功する。それを服用して彼は随時,外貌醜悪で品性下劣なハイド氏に姿を変えて陋劣な欲望を満足させてきたが,次第に悪に対する抑制がきかなくなり,ついにハイドは殺人を犯すにいたる。さらにハイドからジキルに戻る薬もききめを失い,また薬を飲まずとも自然にハイドに変貌する事態がたびたび起るようになる。やがてハイドの犯罪が暴露されて司直の手が迫り,逮捕寸前ジキル博士はみずから命を絶つ。

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デジタル大辞泉の解説

ジキルはかせとハイドし【ジキル博士とハイド氏】

《原題The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. HydeR=L=スチーブンソン怪奇小説。1886年刊。医師のジキルは薬で夜ごとに悪の人格ハイドに変身し善悪二重の生活を送るが、ついにジキルに戻れなくなって悲惨な結末を迎える。

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百科事典マイペディアの解説

ジキル博士とハイド氏【ジキルはかせとハイドし】

R.L.スティーブンソンの小説。1886年刊。ジキル博士は,性格を善悪に二分する薬を発明し,自らの負の人格であるハイドを創造して悪の衝動を解放していたが,次第にハイドの方が強力になってジキルに戻ることがむつかしくなり,ついには自らの命を断つ。

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デジタル大辞泉プラスの解説

ジキル博士とハイド氏

1941年製作のアメリカ映画。原題《Dr. Jekyll and Mr. Hyde》。ロバート・ルイス・スティーブンソン『ジキル博士とハイド氏』の映画化。監督:ビクター・フレミング、出演:スペンサー・トレーシー、イングリッド・バーグマン、ラナ・ターナーほか。

ジキル博士とハイド氏

1931年製作のアメリカ映画。原題《Dr. Jekyll and Mr. Hyde》。ロバート・ルイス・スティーブンソン『ジキル博士とハイド氏』の映画化。監督:ルーベン・マムーリアン、出演:フレドリック・マーチ、ミリアム・ホプキンス、ローズ・ホバートほか。第5回米国アカデミー賞主演男優賞受賞(フレドリック・マーチ)。

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世界大百科事典 第2版の解説

ジキルはかせとハイドし【ジキル博士とハイド氏 The Strange Case of Dr Jekyll and Mr Hyde】

イギリスの小説家R.L.スティーブンソン作の中編小説。1886年刊。学識・人格ともにすぐれ,人々の尊敬を集めているジキル博士が,自分の発見した薬を飲んで極悪残忍なハイド氏に一変するという,一人の人間の中に宿る善と悪の争いを寓話化した物語。今日では〈ジキルとハイド〉は普通名詞として一般に二重人格を意味するほど有名になっている。【小池 滋】

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大辞林 第三版の解説

ジキルはかせとハイドし【ジキル博士とハイド氏】

スチーブンソン作の小説。1886年刊。人格者のジキル博士が薬によって自由に悪の人格ハイド氏に変身し、ついに元に戻れなくなる話。題名は二重人格者の代名詞として用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジキル博士とハイド氏
じきるはかせとはいどし
The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde

イギリスの作家、R・L・スティーブンソンの中編小説。1886年作。高名なジキル博士は、飲むと一片の道徳心ももたぬ凶悪な人間(ハイド氏)に変身する薬を発明する。そもそも善悪二つの性質が1人の人間に共存することが不幸のもとと考える博士は、その片方だけを取り出し、これに肉体を与えたのである。彼は、ハイド氏になっている間は、道徳意識からの完全な解放を味わう。だが回を重ねるうちに、薬を使わないでもハイド氏のほうの姿を常とするようになり、悲惨な最期を遂げる。グロテスクな物語のため、当時の社会に衝撃を与え、あらゆる階層から糾弾を浴びたが、人間の二重性の問題をついた点で、きわめてユニークな作品といえる。[高見幸郎]
『岩田良吉訳『ジーキル博士とハイド氏』(岩波文庫)』

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世界大百科事典内のジキル博士とハイド氏の言及

【狼男】より

…スウェーデン大司教オラウス・マグヌスOlaus Magnusは,16世紀中葉,プロイセン,リウラント,リトアニア一帯に跋扈(ばつこ)した,これと同種の狼に変身する男たちから住民が受ける損害を,〈自然の狼からこうむる損害より重大である〉と記録している。 近代文学における狼男変身のテーマやイメージは人間のなかにひそむ獣性もしくは劣性の分身の先祖返り的発現として,R.L.スティーブンソンの《ジキル博士とハイド氏》(1886)やB.ストーカーの《吸血鬼ドラキュラ》(1897)などに造形され,《キング・コング》(M.C.クーパー,A.B.シェードザック監督,1933)のような大衆映画の源泉ともなっている。【種村 季弘】。…

【スティーブンソン】より

… 彼の一生がロマンティックで多彩であったように,その作品は短い生涯にしては驚くほど多産でロマンスの香気あふれるものであった。小説の代表作は《宝島》(1883),《ジキル博士とハイド氏》(1886)であるが,その他《新アラビアン・ナイト》(1882)は今日流行のスリラー小説の先駆ともいうべきもの,《バラントレー家の世嗣》(1889)は故国スコットランドを舞台にした歴史小説である。小説のほかに詩作品,エッセー,伝記(短い吉田松陰伝もある)なども多い。…

※「ジキル博士とハイド氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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