ジフェンヒドラミン

百科事典マイペディア 「ジフェンヒドラミン」の意味・わかりやすい解説

ジフェンヒドラミン

化学式はC17H21ON。1945年開発の抗ヒスタミン薬。塩酸塩は白色結晶または結晶性粉末,苦味無臭。レスタミン,ベナ等の商品名で市販されており,蕁麻疹(じんましん),薬疹皮膚【そう】痒(そうよう)症,乗物酔い等に適用。軽度の鎮静・催眠作用があるので,外出時の投与は注意を要する。

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化学辞典 第2版 「ジフェンヒドラミン」の解説

ジフェンヒドラミン
ジフェンヒドラミン
diphenhydramine

2-diphenylmethoxy-N,N-dime-thylmethanamine.C17H21NO(255.35).ジフェニルメチルブロミドとN,N-ジメチルエタノールアミンとの反応で得られる.特異な臭いをもつ黄色の液体.沸点150~160 ℃(266 Pa).塩酸塩は分解点166 ℃.水,エタノールに可溶.光で徐々に分解する.じんましん,掻痒(そうよう),虫刺されなどに対する抗ヒスタミン剤として使用される.LD50 500 mg/kg(ラット経口).[CAS 58-73-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジフェンヒドラミン」の意味・わかりやすい解説

ジフェンヒドラミン
diphenhydramin

エタノールアミン型の抗ヒスタミン剤の一つ。ヒスタミンと効果器の H1 受容体を競合拮抗するので,H1 遮断剤ともいわれる。臨床的にはじんま疹,夜間 瘙痒症,アレルギー性疾患,加速度病,感冒などに用いられる。薬理作用は H1 受容体遮断作用,中枢神経の一般的抑制による鎮静,傾眠,制吐,抗パーキンソン作用などを示す。副作用としては中枢神経系抑制 (ねむけ,倦怠感,めまい,耳鳴り,運動の協調不全,複視) ,消化器障害 (食欲不振,吐き気,嘔吐便秘,下痢など) ,アレルギー反応 (皮膚炎,白血球減少など) がみられる。

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デジタル大辞泉プラス 「ジフェンヒドラミン」の解説

ジフェンヒドラミン

薬に含まれる成分ひとつ。痒み、腫れ、痛みなどを抑える作用があり、皮膚塗布薬、睡眠改善薬などに含有。

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