翻訳|jar
英語ではガラス製の広口瓶または壺(つぼ)の意味であるが、それが転用されて、魔法瓶と同じ構造をもつ広口の保温容器をさす日本語になった。その後さらに電熱で保温する器具が開発され、これらも電子ジャー、電子ジャー付き炊飯器、ジャー式電気ポットなどとよばれるようになり、一般には広く保温容器を総称する用語として使われることが多い。
日本語に転じたそもそもの由来は、1953年(昭和28)に制定された魔法瓶のJIS(ジス)(日本工業規格)に、当時普及しだした弁当用およびアイス用ジャーも適用範囲として含め、ジャーとは中瓶の内口径が胴径の3分の2以上のものと定義したことに始まる。また63年に、家庭用品品質表示法に基づいて魔法瓶の品質表示が定められたときにも、広口のものを魔法ジャーとして含めてある。ガラス製の二重瓶を用いた魔法瓶タイプのものには、ランチジャーやアイスジャーなどがある。米飯用のものは、電子ジャーの普及で生産されなくなった。
電子ジャーとは、米飯を電熱により保温する容器で、サーミスターやシリコンなどの半導体素子が温度制御に使用されている。温度制御にサーマルリードスイッチというマグネット式のサーモスタットを用いたものもある。保温温度は70℃前後に保たれているが、米飯の味や風味が変わらず、変色、変質しにくい保温時間は12時間以内である。使用上の注意は、冷えた米飯やみそ汁などの汁物は保温しないこと、白米飯以外の赤飯、混ぜご飯などは変質しやすいので保温しないようにすること、しゃもじを入れたまま保温しないこと、などである。
最近では、炊き上げた飯を移し替える手間が省け、台所のスペースもとらないなどから、電子ジャーと炊飯器の機能を複合させた電子ジャー付き炊飯器が主流になっている。
[正木英子]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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