スクエア・ダンス(英語表記)square dance

翻訳|square dance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スクエア・ダンス」の意味・わかりやすい解説

スクエア・ダンス
square dance

アメリカ合衆国の郷土的な集団社交ダンス一種。17世紀のイギリスの農村起源といわれ,アメリカで社交ダンスとして一般化した。宮廷風な優雅さと,カドリーユのようにライト・アンドレフト,レディス・チェンジスイング,アラメント,ドーサードなどの五つ(今日では三つ)の主たる動きを,方形に 4組で踊ったり,2列に対面してパートナーを入れ替えながら踊ったりする。呼び手の合図でステップが変わることが指示される。伴奏にはアコーディオンバンジョーバイオリンギターが使用され,うたいながら踊ることもある。日本には第2次世界大戦後の 1955年に,アメリカ人マイケル・ハーマンとラルフ・ページによって紹介され,普及した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「スクエア・ダンス」の意味・わかりやすい解説

スクエア・ダンス

米国の郷土的集団社交ダンスヨーロッパカドリーユなどが起源とされ,20世紀になって一般化した。2組の男女相手を交互に変えながら方形になって踊るのが基本キャンプパーティで踊る。
→関連項目フォーク・ダンス

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スクエア・ダンス」の意味・わかりやすい解説

スクエア・ダンス
すくえあだんす
square dance

ヨーロッパの民俗舞踊カドリーユ、コティヨンなどを基にして、開拓時代のアメリカでつくられた大衆的なダンス。男女が向かい合って長い列を組んだり、四角のフォーメーションをつくったりして踊る。どういう図形を描いて踊るかは、コーラー音頭取り)の指示による。アメリカの田舎(いなか)で20世紀初めごろから流行したが、1930年代から都市でも踊られるようになった。日本でも第二次世界大戦後、占領政策の一環としてのレクリエーション運動のなかで広まり、1965年(昭和40)ごろまで青年たちの集まりなどでよく踊られた。

[市川 雅]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のスクエア・ダンスの言及

【フォーク・ダンス】より

…日本では,1872年(明治5)の学制公布とともに唱歌と体術(のちの体育)の教科がおかれ,舞踊的教材が〈遊戯〉という名で採用され,これらとともにヨーロッパのフォーク・ダンスの一部が取り入れられた。さらに今日行われているフォーク・ダンスは,第2次大戦後アメリカ軍の進駐により導入されたスクエア・ダンスsquare danceの影響が強い。アメリカのスクエア・ダンスはヨーロッパ系のフォーク・ダンスや社交ダンスのカドリーユから変化したもので,踊り方は方形や輪形,2列形などに組んで,相手が交互に入れかわるところに特徴がある。…

【民族舞踊】より

…上半身はあまり動かさず,腕や手の動作もほとんどない。スクエア・ダンスのように次に行うステップを指示するプロンプターがついているものもある。 スコットランドの高地舞踊は同じ場所で,かかとはつけずに垂直に跳びはねる。…

※「スクエア・ダンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android