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スタインメッツ Steinmetz, Charles Proteus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スタインメッツ
Steinmetz, Charles Proteus

[生]1865.4.9. ブレスラウ(現ポーランド,ウロツワフ)
[没]1923.10.26. ニューヨーク,スケネクタディ
ドイツ生れのアメリカの電気工学者。もとの名は Karl August Rudolf Steinmetz。ブレスラウ大学に入学 (1882) ,電気工学を学ぶかたわら社会主義活動に加わり,官憲の追跡を逃れて一時チューリヒに滞在 (88) 後,1889年アメリカに亡命。 92年ニューヨークの電気メーカー (93年ゼネラル・エレクトリック社となる) に入社。のちスケネクタディのユニオン・カレッジで教える。アメリカ電気工学会会長 (1901~02) 。アメリカ芸術科学アカデミー会員。アメリカ哲学会会員。誘導電圧調整器,磁気アークをはじめとして鉄の磁気履歴現象の研究,高電圧放電現象の研究などのほか,交流回路の解析に複素数を導入して計算の簡便化をはかるなど,電気工学上の重要な研究を行なった。ゼネラル・エレクトリック社の基礎研究所設立 (1901) の推進者であった。また科学技術と社会の関係にも心を配り,政治活動,教育活動にも献身した。フランクリン研究所から金メダル受賞。主著『交流現象の理論と計算』 (1897) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

スタインメッツ【Charles Proteus Steinmetz】

1865‐1923
交流理論を確立して電気工学を完成させたアメリカの電気工学者。ドイツ名はKarl August Rudolf Steinmetz。当時はドイツ領であったブレスラウ(現,ポーランド領ブロツワフ)に生まれ,同市とベルリンで学んだ。マルクス主義者であった彼は,社会主義鎮圧法から逃れるためチューリヒにいき,そこで学業を終えた。彼は数学,化学,物理学,機械工学,電気工学,天文学,経済学,医学を学び,また終生にわたって学際領域にも関心があった。

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大辞林 第三版の解説

スタインメッツ【Charles Proteus Steinmetz】

1865~1923) アメリカの電気工学者。ドイツ生まれ。ヒステリシス法則の発見、過渡現象論、複素数による交流回路計算法の確立などの業績をあげた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スタインメッツ
すたいんめっつ
Charles Proteus Steinmetz
(1865―1923)

ドイツ生まれのアメリカの電気技術者。ブレスラウ大学で広範に、しかも集中的に勉学する一方、社会主義新聞『人民の声』誌の陰の編集者をつとめるなど社会主義運動に参加したため官憲に追われ、スイスを経由して1889年アメリカに渡った。そこで改名したが、元の名はKarl August Rudolf Steinmetz。電気機器などを製作していたアイケマイヤーRudolf Eickemeyer(1831―1895)の工場を経て1893年ゼネラル・エレクトリック社の顧問となり、スケネクタディの研究所を舞台に、電気機器の設計、水銀灯、避雷器、交流高圧送電機器など195に上る特許を得、また多数の論文を執筆、交流電気技術の確立に決定的な役割を果たした。なかでもヒステリシス現象の発見、過渡現象の理論的解析、複素数を導入した記号法による三相交流回路計算法の確立などの理論的研究は電気工学の成立をもたらした。1902年ユニオン大学教授を兼任。10冊の著書中『交流現象の理論と計算』(1897。1916年の第3版で全3巻に拡大)、『過渡現象の理論と計算』(1909)、『電気工学の理論的諸原理』(第4版1915)、『工業数学』(1910)は版を重ね、日本においても多大な影響を与えた。アメリカ電気学会会長(1901)、照明工学会会長(1915)も務めた。電化の社会的意義にも関心を寄せ、ソビエト連邦成立にも注目する一方、地域の社会的諸政策にも協力した。[木本忠昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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