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スチレン styrene

翻訳|styrene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スチレン
styrene

化学式 C6H5-CH=CH2スチロールともいう。特臭ある無色の液体。沸点 145.2℃,引火点 31℃。石油留分の熱分解生成物に少量存在するが,工業的には主としてエチルベンゼンの金属酸化物触媒による脱水素によって大量生産されている。ビニル基をもっているので,熱,過酸化物などの触媒によって容易に重合し,高分子化合物となる。ポリスチレンスチレンブタジエンゴム不飽和ポリエステル樹脂などの原料となるばかりでなく,塗料,イオン交換樹脂の製造にも使われる。

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百科事典マイペディアの解説

スチレン

芳香族炭化水素の一つ。分子式C6H5CH=CH2。スチロール,フェニルエチレンビニルベンゼンとも。特有香のある無色の液体。融点−30.69℃,沸点145.2℃。

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世界大百科事典 第2版の解説

スチレン【styrene】

芳香族炭化水素の一つ。スタイレンとも呼ばれ,またスチロールstyrol,ビニルベンゼン,フェニルエチレンなどともいう。天然樹脂である蘇合香(そごうこう)styraxから発見されたのが名称の由来である。特異な芳香のある無色,引火性の液体で,空気中で燃えるとき芳香族化合物特有の黒いすす(煤)を出す。融点-30.69℃,沸点145.2℃,比重d425=0.9019。爆発範囲1.1~6.1%(空気中の容量%)。

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大辞林 第三版の解説

スチレン【styrene】

無色で芳香のある引火性液体。化学式 C6H5・CH=CH2 工業的にはエチルベンゼンの脱水素反応により大量に合成され、ポリスチレンや合成ゴムの原料となる。スチロール。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スチレン
すちれん
styrene

不飽和炭化水素の側鎖をもつ芳香族化合物の一つ。スチロール、ビニルベンゼンともいう。
 無色、特異なにおいをもつ液体。工業的製造法としては、塩化アルミニウム触媒の存在下、ベンゼンとエチレンからエチルベンゼンをつくり、ついで酸化鉄()‐三酸化クロム系の金属酸化物触媒の存在下、高温で脱水素する。スチレンは反応性に富み、明るいところに放置すると重合し、空気の存在下では過酸化物を与えるので、カテコールなどの重合禁止剤や酸化防止剤を加えて貯蔵する。有機過酸によりスチレンエポキシドを与え、過マンガン酸カリウムで酸化すると安息香酸を生ずる。スチレンは高分子工業の重要な原料である。スチレンを原料とする樹脂としては、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、スチレン・メチルメタアクリラート樹脂、ハイスチレンがあり、塗料、乾性油、イオン交換樹脂として用いられる。[向井利夫]

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世界大百科事典内のスチレンの言及

【エチレン】より


[用途]
 1981年における日本のエチレン需要は約370万tであり,そのうちの約46%はポリエチレン製造用(高圧法ポリエチレン用が第1位で約28%を占め,さらに低・中圧法ポリエチレンが約18%)である。これに続いて塩化ビニル,アセトアルデヒド,エチレンオキシド,エチレングリコール,スチレンなどが重要な合成化学的用途である(95年のエチレン生産量は約700万t)。エチレンからの主要な誘導体は図1に示すとおりである。…

※「スチレン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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