日本大百科全書(ニッポニカ) 「スピアマン」の意味・わかりやすい解説
スピアマン
すぴあまん
Charles Edward Spearman
(1863―1945)
イギリスの心理学者。ロンドンの生まれ。陸軍将校としてビルマ戦争やブーア戦争に従軍したのち、心理学に転じ、ドイツでW・ブントらに学び、ロンドン大学教授となった。彼の功績は、ピアソンによって創始された因子分析法を発展させたことと、知能の二因子説を唱道したことである。後者は知的作業のすべてに共通する一般因子gと、各作業に固有な特殊因子sによって知的作業を説明する説である。また「スピアマンの順位相関」と「スピアマン‐ブラウンの公式」も有名である。著書に『The Measurement of Intelligence. An explanation of and a complete guide for the use of the Stanford revision and extension of the Binet-Simon Intelligence Scale』(1916)、『Genetic Studies of Genius』全5巻(1925~1929)などがある。
[肥田野直]