セカンドオピニオン

デジタル大辞泉 「セカンドオピニオン」の意味・読み・例文・類語

セカンド‐オピニオン(second opinion)

よりよい決定をするために、もう一人の人から聴取する意見医療分野では、一人の医師の意見だけで決めてしまわずに、別の医師の意見も聞いて患者が治療法などを決めることをさす。

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精選版 日本国語大辞典 「セカンドオピニオン」の意味・読み・例文・類語

セカンド‐オピニオン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] second opinion ) よりよい決定をするために、もう一人の人から聴取する意見。特に医療の分野で、患者が一人の医師の意見だけで決めてしまわずに、別の医師の診断や治療法を求めること。

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百科事典マイペディア 「セカンドオピニオン」の意味・わかりやすい解説

セカンドオピニオン

治療を受けている人が現在の自分の病状や治療方針について主治医以外の医師から意見を求めた際の所見診断のことで,〈第二の診断〉〈第二の意見〉〈第二医の所見〉などと訳される。民間医療保険が発達した米国で保険会社が医療費の負担を抑える目的で導入したのが始まりとされるが,現在ではQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上の観点から積極的に活用されるようになってきた。〈主治医の診断や治療方針を確認できる〉〈治療の妥当性を確認できる〉〈主治医が示す以外の治療法を受けられる可能性がある〉といったメリットが挙げられる。2004年度診療報酬改定の際に内科系学会社会保険連合(内保連)が〈医療レベルの向上〉〈医療費の節減につながる〉として保険適用を求めたが導入が見送られた経緯がある。このため現在は健康保険の適用外ではあるが,国内でも紹介状(診療情報提供書)があればセカンドオピニオンを聞ける医療機関が増えている。→インフォームド・コンセント

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セカンドオピニオン」の意味・わかりやすい解説

セカンド・オピニオン
せかんどおぴにおん
second opinion

医師の診断や治療法について、患者が別の医師の意見を求めること。1980年代にアメリカの民間医療保険会社が医療費抑制策の一環として導入し、アメリカでは定着している。意味のあるセカンド・オピニオンを行うためには、最初の医師が検査データや診断を明らかにすることが不可欠で、医療の情報公開を促進することになる。セカンド・オピニオンは必然的に医師の能力評価につながるため、情報公開の遅れている日本では医師や病院抵抗が強く、全体的にはまだまだ不十分である。しかし、静岡県浜松市の聖隷三方原病院、大阪府立成人病センター病院、国立病院機構の各病院など熱心に取り組む病院が増えつつある。1998年(平成10)6月には斡旋機関として「セカンド・オピニオンを推進させる会」(中村康生代表、神奈川県茅ヶ崎(ちがさき)市)が発足している。

田辺 功]

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知恵蔵 「セカンドオピニオン」の解説

セカンドオピニオン

医師の診断や治療法が適切か、患者が別の医師の「第2の意見」を求めること。米国で1980年代から活発になった。日本では90年代後半から応じる診療科や病院が出始め、有料の「セカンドオピニオン外来」を設ける病院も増えている。厚生労働省は2006年4月から、患者の求めに応じて最初の医師がカルテや検査内容の写しを提供する時には5000円の保険支払いを認めた。カルテ開示とも関連し、医療の公開に拍車がかかる。98年から第2の医師を有料で紹介する「セカンド・オピニオンを推進させる会」もできている。

(田辺功 朝日新聞記者 / 2007年)

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