センサー(英語表記)sensor

翻訳|sensor

デジタル大辞泉 「センサー」の意味・読み・例文・類語

センサー(sensor)

人間の感覚に代わり、温度圧力磁気・光・ガス・超音波電磁波などを検知・検出する器具。電気信号変換するものが多い。

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精選版 日本国語大辞典 「センサー」の意味・読み・例文・類語

センサー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] sensor ) さまざまな物理量、音・光・圧力・温度などを検知、検出する素子。広義には、それらの素子を利用して計測、判別する機能を備えた装置。
    1. [初出の実例]「感知子(センサー)によって混合気をコントロールする」(出典:唇に微笑心に拳銃(1970)〈大藪春彦誘惑)

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改訂新版 世界大百科事典 「センサー」の意味・わかりやすい解説

センサー
sensor

物体の状態や性質,あるいは物理現象に関する量に含まれる情報を,信号として取り出して伝送する系の最初の要素をセンサーという。センサーには,対象とする物理量を電気的な量などに変換するセンサー素子が不可欠であり,もっとも単純なセンサーはセンサー素子のみで構成されている。物理量の変換には各種の物理法則が活用される。場の法則を活用するセンサー素子の特性は,主としてその形状寸法によって決まるので構造形と呼ばれ,物質法則を活用する場合には使用する物質の物性に依存するので物性形と呼ばれる。対象に接触させることによって信号を取り出すセンサー素子は接触形と呼ばれ,接触させずに信号を取り出せるものは非接触形と呼ばれる。前者は確実な動作が期待できるが対象に対する負荷効果が大きく,後者は負荷効果は小さいが使用条件や環境の影響を受けやすい。

 センサーの出力信号は表示,制御,あるいは警報などに用いられるので,センサーへの入力が0のときには0であり,また一定の大きさの入力に対応して一定の出力信号が得られることが望ましい。センサーは過酷な条件下で使われることが多く,上の要請を満たすために種々の構成法がくふうされている。同種のセンサー素子を複数個組み合わせて環境の影響を相殺したり,適当な信号処理回路を組んで測定範囲を選択する方法が広く使われている。出力としてはアナログ信号が得られるものが多いが,長さや角度については直接ディジタル信号が得られるものがある。また,周波数出力のものはアナログ,ディジタル両用に使える。センサーに要求される性能の中でもっとも重要なのは信頼性であり,これを確保するため精度,再現性,時間的安定性などに配慮が加えられる。空間的に限定された領域での1種類の量のセンサーが多いが,最近は空間的分布のセンサーや2種類の量を同時に検出できるセンサーも開発されている。
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百科事典マイペディア 「センサー」の意味・わかりやすい解説

センサー

物体の状態や性質,あるいはさまざまな種類の物理量(温度,圧力など)を検知・計測する機能を備えた機器ないし装置。センサーには,対象とする物理量を電気的な量などに変換するセンサー素子が不可欠であり,センサーによる出力信号は表示,制御,あるいは警報などに用いられる。またこれまでの物理・化学的センサーとは別に,酵素や抗体などが特定の物質と特異的に反応することを利用して,有機物質の検出を効率よく行うバイオセンサーが新しく注目されてきている。
→関連項目分子素子

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知恵蔵 「センサー」の解説

センサー

温度・圧力・音などの情報を検出する素子、または装置。位置決めをするための赤外線センサー、超音波センサー、接触を検出する感圧センサー、熱いものを検出する熱センサー、角度を知るためのジャイロセンサーなど、数多くの種類がある。

(築地達郎 龍谷大学准教授 / 2007年)

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「センサー」の解説

センサー

ある対象の状態を監視したり検知や計測などを行うデバイスや機器のこと。物体検知、温度、音、光、磁気、熱、振動、速度、圧力など検出対象によって種類も多数ある。

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世界大百科事典(旧版)内のセンサーの言及

【計測】より

…測定量は一般に何回か他の物理量に変換されて最後に目盛で読み取られるから,測定量は物理量の変換器の列を通って測定値になるといえる。この物理量の変換器のうちで,最先端にあって対象の測定量に関する情報をとり込む変換器を一次変換器,あるいはセンサーという。とり込まれたデータを後でコンピューターで処理するとき,コンピューターを脳に,一次変換器は感覚器官になぞらえることができるので,最近はセンサーということが多くなった。…

※「センサー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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