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タイコウチ Laccotrephes japonensis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

タイコウチ
Laccotrephes japonensis

半翅目異翅亜目タイコウチ科。体長 30~38mm。体は扁平で細長く,腹端に体長とほぼ等長の呼吸管がある。全体に暗褐色で光沢がない。頭部は非常に小さく,口吻は短い。前肢は強大な捕獲肢になり,腿節基部に1突起がある。池沼の水底にすむ水生昆虫で肉食性。本州,四国,九州,南西諸島,台湾,朝鮮,中国,インドなどに分布する。タイコウチ科 Nepidaeにはタイコウチ亜科 Nepinaeとミズカマキリ亜科 Ranatrinaeがあり,日本には7種が知られる。 (→異翅類 , 半翅類 )

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百科事典マイペディアの解説

タイコウチ

半翅(はんし)目タイコウチ科の水生昆虫の1種。体長35mm内外,黒褐色,扁平。北海道を除く日本各地,台湾に分布し,池沼,水田などにすむ。腹端に長く呼吸管をもつ。他の昆虫,オタマジャクシ小魚などを捕食。夜間灯火に飛来することもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

タイコウチ【Laccotrephes japonensis】

半翅目タイコウチ科の昆虫(イラスト)。餌をとらえようとするとき,のばした左右の前脚を打ち振るようす,また水から取り出してしばらくたって,前脚を交互に動かすようすが太鼓を打つ動作に似ているところからこの名がついたのであろう。英名は捕獲用の前脚と,長い尾状の付属物をサソリの大きな左右のはさみと,細長い後腹部に見たてて同科のミズカマキリとともにwater scorpionと呼ばれる。水辺にすみオタマジャクシ,稚魚,昆虫その他の小動物などを捕食する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

タイコウチ
たいこうち / 太鼓打虫
water scorpion

昆虫綱半翅(はんし)目異翅亜目タイコウチ科Nepidaeに属する昆虫の総称、またはそのなかの1種。水生カメムシの仲間で、体は平たい長卵形(タイコウチ類)あるいは棒状(ミズカマキリ類)。口吻(こうふん)は針状で短く、触角もきわめて小さい。腹端には、尾状突起が伸びた長い呼吸管をもつ。呼吸管は伸縮せず、この点でコオイムシ科と異なる。前脚は鎌(かま)状で捕獲脚となり、中脚と後脚は細長く、遊泳脚となる。熱帯地方を中心に世界で約200種が知られ、日本産6種。
 和名タイコウチLaccotrephes japonensisは、体長35~40ミリメートル、体は扁平(へんぺい)で長形。呼吸管は長く、体長とほぼ等長。体全体が暗褐色で、普通、表面に泥をつけている。本州から台湾にかけて分布し、池沼の水際などの浅い水中にすむ。底の泥上に静止し、近づく小魚やオタマジャクシなどを捕食する。手で捕まえて水から出すと擬死を装う。縮めた前脚を交互に、太鼓を打つように動かすので、この名がある。近縁種には愛知県から兵庫県にかけて分布するヒメタイコウチNepa hoffmanniがあり、タイコウチより小形で丸みがあり、体長約20ミリメートル。呼吸管は非常に短く、体長の約8分の1。湿地のコケ間や落葉下にすむ。[林 正美]

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