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タキシラ Taxila

大辞林 第三版の解説

タキシラ【Taxila】

パキスタン北東部、イスラマバードの西郊にある古代都市の遺跡。紀元前五世紀から紀元後五世紀に及ぶ時代の異なる都市遺跡や、仏寺・仏像などが発掘されている。タクシラ。

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デジタル大辞泉の解説

タキシラ(Taxila)

パキスタン北部、パンジャブ州にある遺跡。首都イスラマバードの北西約40キロメートルに位置する。古くから交易の拠点となり、紀元前6世紀から紀元後6世紀頃まで栄えた。タキシラ最古のアケメネス朝およびマウリヤ朝時代の遺構があるビルマウンド、同国最初期の仏教遺跡ダルマラージカー、クシャン朝カニシカ王時代の仏教遺跡ジョーリヤーンバクトリアギリシャ人による都市遺跡シルカップなど、異なる時代の複数の遺跡がある。1980年、世界遺産(文化遺産)に登録された。

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百科事典マイペディアの解説

タキシラ

パキスタンのイスラマバード西方にある都市遺跡。1913年以降22年間にわたるJ.H.マーシャルの発掘により,前6―後5世紀に築かれた都市や仏教寺院の遺構が明らかになった。

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世界遺産詳解の解説

タキシラ【タキシラ】

1980年に登録された世界遺産(文化遺産)。パキスタン東北部パンジャーブ州、首都イスラマバードの西約30kmにある、紀元前6世紀のガンダーラ時代から紀元後6世紀にかけて繁栄した都市遺跡。アケメネス朝ペルシア時代のビール丘、バクトリア・ギリシア人時代のシルカップ、クシャーナ朝時代のシルスフという異なる時代の3つの都市遺跡と、ガンダーラ仏などの多数の仏教伽藍遺跡からなる。タキシラ最古のビール丘の東にはアショーカ王が創建したダルマラージカー仏教寺院、シルカップには古代ギリシア神殿と類似するジャンディアール寺院や双頭鷲のストゥーパ、シルスフにはカニシカ王の頃初めて造られた仏像の遺跡が残されている。約1000年にわたるガンダーラ文化の中心地であり、東西文明の十字路として発展した都市の貴重な例証として評価され、世界遺産に登録された。◇英名はTaxila

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世界大百科事典 第2版の解説

タキシラ【Taxila】

パキスタンのイスラマーバードの北西約40kmにあり,前6世紀から後6世紀にわたって栄えた古代都市。別名タクシャシラーTaxaśilā(サンスクリット語)。古くはバドラシーラと呼ばれたが,アレクサンドロス大王遠征時代にはすでにタッカシーラないしタクシーラ(タッカ族の町)と言い,ギリシア語やラテン語でタクシラと写された。19世紀にA.カニンガムが調査し,1912‐34年にJ.マーシャルが大規模に発掘してその歴史や文化を明らかにした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

タキシラ
たきしら
Taxila

パキスタン北部、イスラマバード北方にある都市遺跡。この遺跡は1980年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。サンスクリット語ではTakail、漢訳仏典などでは特叉尸利、得叉始羅、玄奘(げんじょう)の『大唐西域(さいいき)記』では叉始羅(国)と記されている。古代西北インドの商業、交通、政治、学術の中心地で、マウリヤ朝時代にはアショカ王の王子、クナーラが総督として統治していたともいわれる。タキシラには多くの遺跡があるが、1912年以後、イギリスのJ・マーシャルSir John Hubert Marshall(1876―1958)が指揮したインド考古局が、都城址(とじょうし)、仏教寺院址を発掘し、マウリヤ朝からクシャン朝に及ぶ西北インドの文化解明に多大の貢献をした。都城址はビリ・マウンド(マウリヤ朝時代)、シルカップ(インド・グリーク、インド・スキタイ、インド・パルティア)が発掘されたが、クシャン朝時代のシルスフ遺跡は未発掘である。仏教寺院址としては、アショカ王創建のダルマラージカ仏塔、ジャウリヤーンなど多数発掘され、出土した仏像および都城址出土の工芸品はタキシラ博物館に収蔵されている。[田辺勝美]

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世界大百科事典内のタキシラの言及

【インド美術】より

…現,ラージギル)では今も城壁が山稜をめぐっている。また北西インドのタキシラではバクトリアのギリシア人の侵入以前から相次ぐ異民族の支配期に至る四つの都市址が発掘された。しかしこれらはいずれも基礎をのこすのみであり,建造物の形態を明らかにしがたい。…

【ガンダーラ美術】より

…パキスタン北西部のペシャーワル県にほぼ相当する古代の国ガンダーラGandhāraを中心に,東のタキシラ地方,北のスワート地方,西のアフガニスタンの一部をも含む地域で1~5世紀に展開した仏教中心の美術。クシャーナ朝時代に初めて仏陀の姿を表現してその図像を定型化したことは特筆に値し,インド,中央アジア,中国の仏教美術に多大の影響を及ぼした。…

【寺院建築】より

…初期の石窟には木造建築を忠実に再現した形跡があり,それ以前の寺院形式を推測する手がかりとなる。野外の建築寺院としてはタキシラの諸遺構が最古の例であり,古いものは1世紀にさかのぼる。2世紀には方形の囲壁の内側四辺に多数の房室を並べ,内庭を比丘たちの集会堂とし,一方にのみ狭い入口をもうけるという広大な僧院が現れた。…

※「タキシラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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