ダハラーン(英語表記)Dhahran

デジタル大辞泉 「ダハラーン」の意味・読み・例文・類語

ダハラーン(Dhahran)

サウジアラビア東部の都市ペルシア湾に面する。1938年にダンマム油田が発見され、急速に発展した。国営石油会社サウジアラムコ本社が置かれる。ザハラーンダーラン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ダハラーン」の意味・わかりやすい解説

ダハラーン
Dhahran

サウジアラビア東部,ペルシア湾岸の都市。人口1万6000(1974)。沿岸の唯一の国際空港が早くから置かれ,同国の東の玄関口である。アラビア語で正しくはザフラーンal-Ẓahrānとよぶ。空軍基地が隣設されており,第2次大戦中エチオピア発進のイタリア空軍の爆撃を受けた。現在はアメリカ空軍がサウジアラビア空軍を訓練する基地に使用し,とくに空中警戒管制機(AWACS)の飛行など,アラビア湾岸地域の安全保障を確保しようとするアメリカの軍事戦略の重要拠点となっている。1964年に石油鉱物大学が創設され,科学技術教育を行っている。近隣の港都ダンマームal-Dammām(東部州都),商都フバルal-Khubarとともに,ダハラーン地区と総称されることもある。東部油田地帯に働く人々のほとんどがこの地区に住む。ダンマームは1951年以来,リヤード鉄道で結ばれている。ダンマーム港は海上へ12kmのびる桟橋をもち,積荷は船から貨車に直接おろされる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダハラーン」の意味・わかりやすい解説

ダハラーン
だはらーん
Dhahrān

サウジアラビア北東部、アラビア湾(ペルシア湾)に面する都市。ダーランとも、ザフラーンZahrānともいう。バーレーンとの国境の近く、バーレーン島対岸に位置する。人口9万8900(2003推計)。1938年、北方約15キロメートルにあるダンマムで油田が発見されてから急速に発展した。50年にアブカイクラス・タヌラからバーレーン、レバノンに通じるパイプラインが建設され、51年には首都リヤドと鉄道で結ばれた。80年に国有化された、サウジアラビアの石油生産の大半を担うアラムコ(現サウジアラムコ)の本社がある。また郊外には国際空港もある。

[片倉もとこ]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ダハラーン」の意味・わかりやすい解説

ダハラーン

サウジアラビア東部,ペルシア湾岸の都市。ダーラーン,ザフラーンとも。北方に近接してダンマーム港があり,ダンマーム油田の中心都市。1930年代に油田が発見され,ARAMCO(アラムコ)の本拠となり急速に発展。首都リヤドとは鉄道が通じ,国際空港も完備。米空軍が駐屯する軍事戦略拠点でもある。9万7000人(2004)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android