ダルエス・サラーム(読み)だるえすさらーむ(英語表記)Dar es Salaam

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ダルエス・サラーム
だるえすさらーむ
Dar es Salaam

東アフリカ、タンザニア東部の都市。インド洋に臨み、政治、経済、交通、文化の一中心で、実質的な首都機能をもつ。同国最大の港湾都市でもある。人口254万5000(1999推計)。地名はアラビア語で「平和の家」を意味する。1862年ザンジバル王国のスルタンが町を建設、91年ドイツ領東アフリカの首都となってから発展し、港湾も整備された。1914年にはタンガニーカ湖畔のキゴマまで鉄道が建設され、中部アフリカ開発の拠点となった。1975年にはザンビアのカピリ・ムポシまでタンザン鉄道が開通し、ザンビアの外港となっている。石油精製、サイザル麻の製袋、カシューナッツほかの食品加工などの工業が発達し、コーヒー、サイザル麻、綿花などタンザニアの主要生産物の過半数を輸出する。住民構成は複雑で、地元のザラモ人が人口の3分の1を占めるが、ニャムウェジ人、ヤオ人、エンゴニ人など他地方出身の住民も多い。近年人口の増加が目だち、住宅地はマゴメニ地区、カリアコ地区など郊外に拡大している。植民地時代に開けた高級住宅地はオイスター湾に面している。ダルエス・サラーム大学や教員養成の専門学校がある。パン・アフリカニズムを推進した初代大統領ニエレレの政策で、アフリカ統一機構(OAU)のアフリカ解放調整委員会の本部が置かれた。南西16キロメートルには国際空港がある。また、内陸部のドドマへの首都移転計画が決定し、大統領府、立法府が移転した。[赤阪 賢]

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