ダンビル(その他表記)Danville

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダンビル」の意味・わかりやすい解説

ダンビル
Danville

アメリカ合衆国,バージニア州中南部の都市。ノースカロライナ州境付近のブルーリッジ山脈東麓にあり,ダン川瀑布を利用した水力発電の中心地。 1728年入植,1870年市制。付近はタバコ栽培が盛んで,アメリカ最大の葉タバコ取引所がある。織物工場があり,高級衣料,マットレスなどの生産も行われる。河川交通鉄道発達。 65年 J.デービス内閣がここを7日間,南部連邦の首都とした。人口5万 3056 (1990) 。

ダンビル
Danville

アメリカ合衆国,イリノイ州東部の都市。インディアナ州境西方約 6km,バーミリオン川の南北支流の合流点に位置する。地名初期開拓者ダン・ベックウィズの名に由来。かつてのインディアン集落で,岩塩の発見を契機に白人移民による開拓が進められた。かつて栄えた石炭産業は衰え,現在は農業地域の中心都市,多種類の工業がある。人口3万 3828 (1990) 。

ダンビル
D'Anville, Jean-Baptiste Bourguignon

[生]1697.7.11. パリ
[没]1782.1.28. パリ
フランス地図学者。 G.ドリーユの後継者となって,新しい測量と資料から地図製作の改革に尽した。中国 (1735) ,イタリア (43) ,アフリカ (49) ,アジア (51) ,インド (52) ほか多数の地図と論文を残した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダンビル」の意味・わかりやすい解説

ダンビル
だんびる
Jean-Baptiste Bourguignon d'Anville
(1697―1782)

フランスの地理学者。パリに生まれる。22歳で王室陸地測量部の技師に就任。1727年アフリカ地図、続いてシナ地図を完成。18世紀一の精密かつ正確な手腕をうたわれる。1772年科学アカデミーの会員となる。1774年『イタリアの地理的分析』を著し、地図の制作法に関し独自の理論を展開。生涯に211枚の地図を作製した。晩年の著『古代地誌』は、1815年までに十数か国で翻訳され、近代地理学の祖師の一人とみなされている。

[金澤 誠]

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