マットレス(読み)まっとれす(英語表記)mattress

翻訳|mattress

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マットレス」の意味・わかりやすい解説

マットレス
まっとれす
mattress

本来はベッド用の敷きぶとんのことであるが、今日では畳の上に寝るときのふとんにかわる寝具も、マットレスとよぶ。ベッド用のマットレスは枠組みボトムの上にのせる。種類としてはスプリングマットレス、フォームマットレス、ロックマットレスがあるが、ほとんどの場合はスプリングマットレスが使われる。これはスプリングの上に詰め物をのせて布をかぶせて張りあげたもので、スプリングの形式には連結式と中袋式とがある。前者コイルスプリング鉄線で結んで一枚にしたもの、後者は袋に入れたコイルばねを多数つなぎ合わせて大きくしたものである。

 畳の上に敷くもののほとんどはフォームマットレスであるが、袋の中身は石油を主材料にして発泡させたウレタンフォームと、ゴムを主材料にして発泡させたフォームラバーとがある。形式は三つ折りになった厚手のものと、和敷とよばれる一枚敷の薄いものとの2種類がある。いずれも軽くて取り扱いやすいのが特徴である。ロックマットレスは獣毛や植物繊維をゴムで固めて布で包んだものであるが、普及度は少ない。マットレスの役割は寝姿勢を正しく保つことであるが、あまり柔らかすぎるものは姿勢が不自然になるので安眠を妨げる。クッション構造は、いちばん上の層は柔らかく、次に姿勢を正しく保つ抵抗層があり、その下に衝撃を吸収する層があって三層構造になっており、姿勢を正しく保ったまま上下するような機能をもつものがよいとされる。

[小原二郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マットレス」の意味・わかりやすい解説

マットレス
mattress

洋風寝具の下敷きマット。元来はベッドの部分品ともいうべきもので,スプリングを入れるのが正式である。最近ではウレタンフォームや,フォームラバーを入れて弾性をつけた簡易マットレスが出回り,和室用としても利用されている。厚さは 15cm内外で,柔らかく耐久力のあることが必要。またあまり体の沈まないものがよいとされている。

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