バングラデシュ南東端,カルナフリ河口部北岸に位置する港市。人口220万(2001)。港は河口から約13km離れているが,外航船も入港しうる。メグナ河口にも近く,後背丘陵地帯だけでなく,ベンガルやアッサム地方の外港として古くから栄えてきた。現在の地名は,10世紀にここに建てられた戦勝碑の碑文〈ティツェゴンTsit Tse Gong〉に由来するが,ムガル帝国時代にはイスラマーバードIslamābādとよばれた。イギリス領時代にはカルカッタの勃興により発展が抑えられたが,1947年のインドとパキスタンの分離独立以後,港湾施設の拡充が進み,また工業開発の拠点として発展した。市は旧市を中心に北には住居地区,南と西には商業地区が広がる。そのまわりの南東,北東,北西には,綿業,ジュート加工,皮革などの諸工業が立地する。市を離れた南西のパテンガ半島には,石油精製,製鉄,化学肥料などの近代工場が並ぶ。平地部からの米,ジュート,丘陵部からの茶を集散し,輸出する。
執筆者:応地 利明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
バングラデシュ南東部にある同国最大の港湾都市。チッタゴン県の県都。カルナフリ川河口より12キロメートル上流の右岸に位置する。人口259万2400(2003推計)。地名はベンガル語で「16の村」という意味で、もとは漁村であったが、イギリス植民地時代にジュートや紅茶の積出し港として発展した。1960年以後、市の郊外に鉄鋼、レーヨン、紡績、医薬品などの工場が建設され、バングラデシュ第二の工業地帯を形成している。市の中心部には植民地時代の古い建物が建ち並び、丘陵地帯には行政機関が集中する。またチッタゴン総合大学や高等裁判所があり、空港は首都ダッカに次ぐ国際空港である。この地方はベンガル文化とミャンマー(ビルマ)のアラカン文化との接点で、特殊な方言が使われ、北方山岳地帯にはアジア系のチャクマ人、バルア人などの仏教徒が住む。
[桐生 稔]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新