デジタル大辞泉 「チマーゼ」の意味・読み・例文・類語 チマーゼ(〈ドイツ〉Zymase) 糖類を発酵させ、エチルアルコールと二酸化炭素とに分解する一群の酵素。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「チマーゼ」の意味・読み・例文・類語 チマーゼ 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Zymase ) 糖類を発酵させ、エチルアルコールと二酸化炭素にする酵素系。はじめはこの現象を一つの酵素によると考えて命名されたが、やがて単一の酵素ではなく、一〇数種の酵素群であることがわかり、それぞれの酵素に名が与えられている。〔外来語辞典(1914)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「チマーゼ」の意味・わかりやすい解説 チマーゼちまーぜZymase ドイツ語 糖類を発酵してアルコールと炭酸ガスにすることのできる酵母抽出液にある酵素系の呼び名。かつては発酵は生体(細胞)なしにはおこらないと考えられていたが、1897年ドイツの生化学者ブフナーが、ビール酵母の細胞を壊した抽出液でアルコール発酵を行わせることに成功し、この酵母抽出液をチマーゼと名づけた。実際にはこの抽出液中にフォスフォリラーゼなど十数種の酵素が含まれている。この発見によって発酵化学、酵素化学は画期的な進歩を遂げ、現在では関係するすべての酵素とその反応が明らかにされている。[伊藤菁莪][参照項目] | アルコール発酵 | 酵素 | ブフナー 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
栄養・生化学辞典 「チマーゼ」の解説 チマーゼ ビール酵母を破砕して調製した無細胞液はグルコースをエタノールに変換することができる.すなわち,解糖系の酵素をすべて備えている.この抽出液の機能が解糖の複数の酵素によって担われていることが不明であった時代にこの酵素系をチマーゼと命名した.現在の補酵素の部分は熱に安定なコチマーゼ(cozymase)とされた. 出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チマーゼ」の意味・わかりやすい解説 チマーゼzymase アルコール発酵に関連した 10種余に及ぶ一群の酵素の総称。 1897年 E.ブフナーが酵母細胞をすりつぶし,圧搾して得た無細胞液汁に,アルコール発酵力のあることを発見し,この成分をチマーゼと名づけた。のちに発酵の詳細な機構がわかり,この成分が多数の酵素から成ることが判明した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報