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キリコ Giorgio de Chirico

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

デ・キリコ
できりこ
Giorgio de Chirico
(1888―1978)

イタリアの画家。イタリア人の両親のもとに7月10日ギリシアのボロで生まれるが、1905年ミュンヘンに移って美術学校に学ぶ。この間ニーチェ、ショーペンハウアーなどのドイツ哲学を読み、美術館でベックリン、クリンガーなどのロマン主義的絵画を見て心を打たれる。10年パリに出てバレリーやアポリネールらと親交を結び、キュビスムにも関心を示すが、結局デ・キリコはいっさいの前衛的傾向に懐疑的で、独自の美学を追究する。第一次世界大戦中の16年フェッラーラでカッラと出会い、形而上(けいじじょう)派が発足する。18年にローマに移り、雑誌『バローリ・プラスティチ』で形而上絵画の理論を展開する。形而上派時代のデ・キリコの絵の主題は、一つには遠近法を強調した無人の建築の風景『ローマのビラ』であり、第二には日常的事物の不合理な配列『形而上的室内』であり、第三は奇妙なマヌカンを主役とするドラマ『ヘクトルとアンドロマケ』であり、これらは超越的な非時間性のなかにある事象を表現している。彼の方法はシュルレアリストたちに迎えられて、25年、パリで組織された展覧会に出品するが、その後デ・キリコは彼らとたもとを分かつ。50年代にはバロック的な作風を示すが、最晩年はふたたび形而上絵画を反復し、創造的な活力を失い、78年11月20日、ローマで没した。[小川 煕]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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