イタリアの女流小説家。サルデーニャ島ヌオロの裕福な家庭に生まれる。独学で文学的形成を遂げながら10代なかばにして早くも作家活動に入り、1900年に結婚してローマに移住し、2児の母となってからも、主婦業の合間に、膨大な数に上る作品を書いた。その生涯は自伝的小説『コジマ』(1937、没後刊)に詳しい。作品の大半は、故郷サルデーニャのジェンナルジェントゥ山に立てこもる山賊を主人公とし、彼らの特異な閉鎖社会をめぐって生じる劇的な事件を題材としている。だが、それらの作品群があくまでも大衆小説として当時のプチ・ブルジョアジーに膾炙(かいしゃ)し、ファシズム体制を本質的に支えたという事実を看過して、デレッダの文学を論ずることはできないであろう。代表作に『エリアス・ポルトル』(1903)、『灰』(1904)、『きづた』(1908)、『風にそよぐ葦(あし)』(1913)などがある。26年ノーベル文学賞を受賞。
[鷲平京子]
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…それゆえ,文学作品化される以前の彼らの詩心を探るためには,サルデーニャ語による民衆詩の解明が必要になり,その意味で民俗学と文学の両域にまたがる研究と関心は盛んである。 共通イタリア語によるサルデーニャ文学は,1861年のイタリア統一後に,地方主義リアリズム文学の一環として現れ,女流作家G.デレッダが膨大な長・短編小説群を著し,1926年度ノーベル文学賞を授けられたことによって,この島の特異な風土と人心が一挙に明るみに出された。詩においては,カルドゥッチの流派に属したサッタSebastiano Satta(1867‐1914)が,デレッダと同郷のヌオロ周辺における民俗の心を歌いあげた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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