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トゥピ

百科事典マイペディアの解説

トゥピ

トゥピ語を話すアメリカインディアンの総称。アマゾン川南部に広く分布,熱帯森林に小村落を形成し原始的農耕,狩猟に従事。神話上の天空神の土地を求めて移動するため分布が広範囲にわたり,16世紀スペイン人到来時も,パラグアイペルーへの移動を続けていた。
→関連項目アメリカ・インディアンブラジル語

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世界大百科事典 第2版の解説

トゥピ【Tupi】

南アメリカの先住民集団。ブラジルからアルゼンチン北部にまたがる海岸地帯,アマゾン川本流の上・下流域,マデイラ,タパジョス,シングー,トカンティンスの各支流域に住む。トゥピグアラニー語族に属するトゥピ語を話す諸部族の総称で,人口総数は不明。ヨーロッパ人の征服後,トゥピ語はブラジルのアマゾン流域で一つの共通語(リングア・ジェラル)となった。白人と早くに接触し,絶滅してしまった部族もある。ポルトガル人と最初に接触したのは,ブラジル大西洋岸に住むトゥピ系のトゥピナンバであった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トゥピ
とぅぴ
Tupi

南アメリカのトゥピ語を話す諸集団の総称。アマゾン川の南からラ・プラタ川までの広大な地域に多数の部族、村に分かれて住んでいる。ブラジル中部の大西洋沿岸に広く分布するトゥピナンバの諸集団、アマゾン川流域のカワイブ、シリオノ、パラグアイ東部を中心に住むグァラニなどの諸集団がある。トゥピの生活は住む地域によって異なるが、一般に、マニオク(キャッサバ)、トウモロコシサツマイモなどを作物とする焼畑農耕と狩猟、採集を行う。川や海の近くに住むトゥピでは漁業が重要である。海岸地域では数千人からなる村をつくることがあるが、多くは数百人程度の村で、それ以上の社会組織はみられない。グァラニとトゥピナンバの諸集団の村は父系親族によって構成される。シリオノは母系出自で、結婚すると夫婦は妻の村に住む。トゥピ諸集団の多くはかつて村を単位として絶えず戦争を行い、敵を食人する習慣をもっていた。さまざまな精霊を信じ、病気治療を行うシャーマンがいる。[板橋作美]

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世界大百科事典内のトゥピの言及

【ポルトガル語】より

…文法や語彙の面ではスペイン語との類似が顕著であるが,ラテン語の直説法現在完了形,過去完了形に由来する形態(後者はおもに書き言葉で使われる)が元来の用法に近い機能を果たすなど保守的な傾向を示す一方,独得の〈人称不定法〉を発達させている点などが注目される。ブラジルのポルトガル語は,音韻・文法・語彙・正書法の各側面においてポルトガルのポルトガル語と相違を見せる(iに先立つt,dの口蓋化,補語人称代名詞を動詞に前置させる傾向,先住民族の言語たるトゥピ語Tupiからの借用語など)が,両者の関係は同一言語の二つの〈変種〉としてとらえるべきものである。 なお,16世紀半ばから約100年にわたる,通商上また布教上の目的で来日したポルトガル人の活動を通じ,少なからぬポルトガル語の単語が日本語に取り入れられた(〈パン〉〈ボタン〉〈イギリス〉など)ほか,日本語の辞書・文典などがポルトガル語を用いて作成され,当時の日本の言語・文化を知る上で貴重な資料となっている。…

※「トゥピ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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