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ドイモイ ドイモイ〈ベトナム〉Doi Moi

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デジタル大辞泉の解説

ドイ‐モイ(〈ベトナム〉Doi Moi)

《刷新の意》ベトナム共産党が1986年の第6回党大会で打ち出した「刷新政策」を意味するスローガン。企業の自主権拡大、対外経済開放など資本主義的要素を取り入れ、人事面でも若手起用などの民主化を進めた。結果として、インフレ克服、食糧生産増加、米輸出国化などの成果が上がったため、1992年4月公布の新憲法にドイモイ路線を明記し、その加速を図った。2011年の第11回党大会でもドイモイ政策の継続が確認された。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

ドイモイ

ベトナム語で〈刷新〉の意。1986年12月の第6回ベトナム共産党大会において掲げられた改革政策で,ソ連のペレストロイカ(建て直し),中国の〈改革開放〉路線に通じる,内部からの社会主義の改革路線。
→関連項目社会主義市場経済ベトナム

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

ドイモイ【Doi Moi】

〔刷新の意〕
ベトナム共産党が1986年より進めている、経済・社会・政治・外交・イデオロギーなどすべての分野を含んだ包括的な改革政策。ドイ-ムイ。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ドイモイ
どいもい
Doi Moi

ベトナム語で「刷新」の意。ソ連の「ペレストロイカ」や中国の「改革開放」と同様で、ベトナムが国際環境の激変を受けて、政治・経済体制の再活性化を図るためにとった政策をいう。漢字からの援用ではなく、ベトナム固有の語である「ドイモイ」という表現が選ばれたところに、独自性を重視しようとするベトナム指導部ハノイ意気込みが反映されている。
 この政策の原型は、ベトナム軍によるカンボジア侵攻直後の1979年、ベトナム共産党第4期第6回中央委員会総会で提起された「新経済政策」で、基本的には戦時経済体制からの転換を図ろうとするものであった。この政策が「地方における実験」として一定の成果をあげたことを受けて、1986年に開かれた第6回党大会で改革派によるさらに包括的な「ドイモイ」が提起された。また、改革派の旗手としてグエン・バン・リンNguyen Van Linh(1915―98)が新たに党書記長に選出され、以下の4点が党のスローガンとして提起された。
(1)社会主義の達成は長期にわたる過渡期を必要とするとの位置づけ(思考の刷新)
(2)従来の重工業優先から農業重視への転換(経済発展戦略の刷新)
(3)非効率的な国営化・集団化から、市場経済原理を伴う混合経済体制への移行(経済体制の刷新)
(4)自力更正路線から国際分業への参画の必要性(対外戦略の刷新)
 カンボジア紛争がもたらしたベトナムの国際的孤立や、社会主義国際体制の退潮、ASEAN(アセアン)(東南アジア諸国連合)など周辺諸国の目覚ましい経済発展といった一連の客観情勢を背景とするドイモイは、1988年党政治局第13号決議で安全保障面にまで拡大され、カンボジアからの撤退、ASEAN加盟の意思表明などの大胆な軌道修正がもたらされた。また、積極的な市場経済の推進や外資導入にも踏み切った結果、1990年代初頭には国内総生産(GDP)が8%台の成長を遂げるまでに至った。
 1992年、従来の「80年憲法」を改正した「92年憲法」が公布された。この新憲法によりドイモイ路線が成文化され、さらなる継続が確認されたため「ドイモイ憲法」ともよばれる。1995年には、アメリカとの国交正常化、ASEANへの正式加盟など、外交面でも新たな展開がみられた。第7回党大会で新たに書記長に選ばれたド・ムオイは、1996年の第8回党大会で「ドイモイ10年の総括」「ドイモイ推進による2020年までの工業国入り」「党条例の補充・改正」などの方針を掲げた。他方ハノイの指導部は、1980年代末の中国の天安門事件やソ連・東欧の社会主義体制崩壊に直面したことにより、性急な政治改革の危険性を痛感し、経済改革と社会主義政治体制の堅持という二面作戦を強いられている。1997年第8期第4回中央委員会総会でレ・カ・フューLe Kha Phieu(1931― )が新書記長に選出された。レ・カ・フューは、ドイモイには慎重派とみられていたが、1997年のアジア通貨危機により輸出競争力が低下し、1997、1998年と連続して経済が下降線をたどると、1999年改革を断行して新会社法を成立させ、(1)外資による株式取得上限を20%に拡大、(2)国営企業の株式会社化、などを盛り込んだ。また、1999年夏から国有企業の競売を開始した。[黒柳米司]
『矢島鈞次・窪田光純著『新 ドイモイの国ベトナム』(1993・同文舘出版) ▽五島文雄・竹内郁雄編『社会主義ベトナムとドイモイ』(1994・アジア経済研究所) ▽白石昌也・竹内郁雄編『ベトナムのドイモイの新展開』(1999・日本貿易振興会アジア経済研究所)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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