精選版 日本国語大辞典 「ナッタ」の意味・読み・例文・類語
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イタリアの化学者.1924年ミラノ工科大学の化学工学科を卒業後,同学科で教べんをとった.1933年パビア大学の教授兼一般化学研究所所長となる.1935年ローマ大学教授,1936年トリノ工科大学の教授兼工業化学研究所所長を経て,1938年以降没年までミラノ工科大学の工業化学科の主任教授を務めた.X線および電子線回折による固体の研究からはじまり,この手法を触媒,さらに高分子に展開した.K. Ziegler(チーグラー)による有機金属触媒を用いるオレフィン類の重合を発展させ,新しいタイプの立体規則性ポリマーを見いだし,結晶構造中の配置をX線回折により決定した.また,ブタジエン重合やエテン-プロペン共重合による合成ゴムの製造法の発見や,不斉合成による光学活性ポリマー合成,結晶性交互共重合体の合成など,高分子科学の領域で新時代を画する業績を多数あげた.これらの業績により,1963年Zieglerとともにノーベル化学賞を受賞した.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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