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ナナフシ

百科事典マイペディアの解説

ナナフシ

ナナフシ目の昆虫の1種。体長70〜100mm,緑色または褐色。体は細長く,小枝に似る(擬態)。関東以西に分布し,夏〜秋に成虫が現れる。熱帯地方に種類が多く,日本には約20種。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナナフシ
ななふし / 竹節虫
[学]Baculum irregulariterdentatum

昆虫綱ナナフシ目ナナフシ科に属する昆虫。体長7~10センチメートルの棒状の虫。タケの枝に似るので、漢字では竹節虫をあてている。体は暗褐色または黄緑色。頭部は小さく、上から見ると方円形。雌の頭部には1対の角(つの)様突起を生ずる。触角は短く、第1節は幅広い。触角は中胸より短いので、近似のエダナナフシなどとは容易に識別できる。無翅(むし)で、3対の脚(あし)はいずれも細長い。中・後脚の腿節(たいせつ)末端に各1対の歯があり、またどの腿節にも腹方に歯状突起を多かれ少なかれもっている。成虫は夏に出現し、ナラやエノキの樹上にすみ、その葉を食べる。卵は不規則にゆがんだ扁平(へんぺい)な草の実形で、一般にみられる樽(たる)形ではない。本州、四国、九州に分布する。
 ナナフシ目Phasmida (Cheleutoptera)は、直翅系昆虫の一群で、直翅目に近縁である。中形から超大形のものまで大きさはいろいろで、棒状のナナフシ科と扁平で幅広いコノハムシ科とに分けられる。ナナフシ科は一般に頭部は小さく、触角は糸状で長短さまざまであり、前胸はつねに頭の大きさ程度で短いが、中胸は異常に伸長している。後胸も中胸に劣るが長くなる。前翅は鱗片(りんぺん)状で、後翅は普通よく発達し扇形である。グライダーのように飛ぶこともある。前・後翅を欠くものも多い。一方、コノハムシ科では、雌の触角は短く、頭部は前胸に比べて大きく、中・後胸とも短い。前翅はよく発達しており、雌では左右あわせて1枚の木の葉のように見せかける。ナナフシ科の脚は、細いものが普通であるが、なかには極端に太くなる種も知られている。コノハムシ科の脚は平たく、飾りの葉片をつけている。いずれも腹端の尾角は無節、また雄の交尾器は不相称で、雌の産卵管は強く退化している。産卵管は第8腹部腹板である下蓋板(かがいばん)と、それに対応する腹部背板とによって覆い隠されている。
 ナナフシ目の昆虫は、外敵を防ぐため、特殊な液を放出する種もあるが、一般的にはこれといった武器をもっていない。そのため、ほとんどの種が植物の茎、枝、葉、樹皮などに色彩・形とも似せ、強い隠蔽(いんぺい)的擬態を行う。実際に野外で植物上に止まっていると、きわめてみつけにくい。いずれも植食性のおとなしい昆虫であるが、ときに大発生すると樹木などを丸坊主にしてしまうことがある。卵は地上にばらまかれるか、植物葉上に産む。いずれも植物の種子を思わせる形をしている。また、一般には樽形で、蓋(ふた)がついている。孵化(ふか)するときはこの蓋を持ち上げて出てくる。卵は種ごとにひどく異なっているので、分類のよい特徴となっている。単為生殖する種も知られ、両性生殖種でも環境条件が悪化すると単為生殖に切り換えるものもある。世界から2000種以上が知られ、日本からはナナフシやトビナナフシMicadina phluctaenoidesやトゲナナフシNeohirasea japonicaなど12種ほどが知られている。[山崎柄根]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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