ノコギリエイ(英語表記)Pristis microdon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ノコギリエイ
Pristis microdon

ノコギリエイ目ノコギリエイ科海水魚。全長 7mに達する。体はサメ類のように延長するが,鰓孔は腹面に 5対ある(サメ類では側面にある)。のこぎり様の細長いが突き出ている。吻の下面にひげはない。体の背面は茶褐色,腹面は白色。胎生八重山諸島南シナ海からオーストラリア,東アフリカからニューギニア島の熱帯海域に分布する。肉は練製品の原料となる。

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百科事典マイペディアの解説

ノコギリエイ

ノコギリエイ科の魚。全長5mに達する。全世界の温・熱帯に分布。日本では,石垣島で記録がある。背面は茶色で,腹面は白。長くのびた吻の両側に鋭いとげが並ぶ。この〈ノコギリ〉で,海底の砂を掘って餌を集めたり,魚の群れに突き当て小魚を気絶させて食べる,と考えられている。卵胎生で,1度に10尾ほどの子を産む。ほとんど食用にはされないが,吻は世界各地で魔除けや武器として利用された。現在も土産品店で見かける。ノコギリエイ科の魚は,世界に6種。すべて保護を要する種と考えられており,今後,水族館などで見る機会も減ると予想される。

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世界大百科事典 第2版の解説

ノコギリエイ【sawfish】

エイ目ノコギリエイ科Pristidaeに属する海産魚の総称,またはそのうちの1種Pristis cuspidatus(イラスト)を指す。長くのびた口先の両側に鋭いとげが並ぶことに由来した名称。世界の温帯から熱帯にかけて8種分布するが,口先のとげの数などが分類の基準となる。中南米,東南アジア,インドなどの河川や湖にも生息することが知られている。台湾から報告されており,日本からは石垣島での記録がある。大西洋産には全長8mになるものがいるが,東南アジア産はせいぜい2~3mくらいの大きさ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ノコギリエイ
のこぎりえい / 鋸
saw fish
[学]Pristis cuspidatus

軟骨魚綱エイ目ノコギリエイ科に属する海水魚。南日本、南シナ海、インド洋、紅海などに分布する。吻(ふん)がきわめて突出し、その両側に小刃状に変形した楯鱗(じゅんりん)が一列に並び、全体に鋸状となるのが大きな特徴。おもに砂泥底に生息し、鋸状の吻を使って海底を掘り、貝類や甲殻類などを索餌(さくじ)する。また、ときに小魚の群れの中に突入し、吻を振り回して小魚を殺して食べるという。卵胎生で子を産む。全長2メートルになり練り製品の原料などにされる。世界には約6種のノコギリエイ類が知られ、大形のものは全長8メートル、重さ2トンにもなるという。中央アメリカのニカラグア湖などには、淡水に侵入したノコギリエイもいる。[仲谷一宏]

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世界大百科事典内のノコギリエイの言及

【エイ(鱝∥鱏)】より

…軟骨魚綱エイ目に属する魚類の総称。英名では,アカエイ類をray,ガンギエイ類をskate,ノコギリエイ類をsawfish,サカタザメ類をguitarfish,シビレエイ類をelectric rayという(イラスト)。全世界の熱帯域から極地方まで広く分布する。…

※「ノコギリエイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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