ハイジ(読み)はいじ(その他表記)Heidi

デジタル大辞泉 「ハイジ」の意味・読み・例文・類語

ハイジ(Heidi)

スイスの作家スピリ児童文学。また、その主人公。第一部は1880年、第二部は1881年に刊行。素朴な明るさをもつ少女ハイジと、人嫌いの祖父や体の弱い少女クララとの交流が、アルプスの大自然を背景に描かれる。

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共同通信ニュース用語解説 「ハイジ」の解説

ハイジ

スイスの女性童話作家ヨハンナ・シュピリ(1827~1901年)の小説。1880年ごろ発刊。スイスの山中に住む祖父と少女ハイジを中心物語が繰り広げられる。日本アニメ「アルプスの少女ハイジ」をはじめ、これまで何度映画・アニメ化された。1830年ごろにドイツ人作家が出版した童話本「アルプスの少女アデレード」と酷似しているとの指摘が出たこともある。(マイエンフェルト共同)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハイジ」の意味・わかりやすい解説

ハイジ
はいじ
Heidi

スイスの女流児童文学者シュピリの作品。第一部1880年、第二部81年刊。孤児になった少女ハイジは、世を嫌い人を避けてアルプスの山の上に住むおじいさんに引き取られる。昼は山羊(やぎ)飼いの少年ペーターと花の咲き乱れる山を駆け巡り、夜はきらめく星を見ながら干し草ベッドで眠る大自然の生活。ハイジの無邪気な明るさに、偏屈なおじいさんの心も開いてくる。だが突然、病身の少女クララの遊び相手にと、都会へ連れ出された。ハイジは山への郷愁が募り、夢遊病になる。山へ帰ったハイジを訪ねてきたクララは、澄んだ空気、濃い山羊乳、ハイジたちの愛情で奇跡的に全快する。クララのおばあさんから教わってハイジの心に芽生えた神への信仰は、おじいさんの心をすっかりほぐした。美しい自然の優れた描写、素朴な人間愛、すなおな子供らしさは世界中の子供を魅了し、今もなお読み継がれている。なお邦訳書名が『アルプスの山の少女』になっているものもある。

[上田真而子]

『矢川澄子訳『ハイジ』(1974・福音館書店)』『竹山道雄訳『ハイジ』上下(岩波少年文庫)』

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百科事典マイペディア 「ハイジ」の意味・わかりやすい解説

ハイジ

シュピーリの小説。1880年―1881年刊。《アルプスの少女》とも。みなしごの少女ハイジはアルプス山中に住む祖父のもとにひきとられるが,その素朴な明るさで人びとを元気づけ,町の少女クララの病気も,祖父の人間ぎらいもなおす。美しい自然描写と健康な善意にあふれる児童文学の古典。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハイジ」の意味・わかりやすい解説

ハイジ
Heidi

スイスの女流作家 J.シュピーリの小説。2巻。 1880,81年刊。アルプスの精のように天真爛漫な少女ハイジによって,周囲の人たちはやさしさや明るさを取戻す。心洗われるような快い少年少女向きの物語で,全世界で親しまれている。

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普及版 字通 「ハイジ」の読み・字形・画数・意味

示】はいじ

掲示。

字通「」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「ハイジ」の解説

ハイジ

ポピー製紙が販売するトイレットペーパーの商品名。古紙を使用。ダブル2枚重ね、12ロール入り。

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世界大百科事典(旧版)内のハイジの言及

【シュピーリ】より

…それは19世紀の後半から繁栄に向かいはじめたスイスの現実の反映といえよう。代表作《ハイジ(アルプスの少女)》(1880‐81)は,世界各国語に翻訳され,映画化,アニメーション化されて今日でも世界中の子どもたちに愛されている。【増田 義男】。…

※「ハイジ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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