ハクサンコザクラ(白山小桜)(読み)ハクサンコザクラ(英語表記)Primula cuneifolia var. hakusanensis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ハクサンコザクラ(白山小桜)
ハクサンコザクラ
Primula cuneifolia var. hakusanensis

サクラソウ科の小さな多年草。ナンキンコザクラともいう。本州中・北部高山の雪田付近など湿地に生じる。葉は数枚ロゼット状に生じ,長さ3~8cmの倒卵形で脚部は幅がせばまり,葉縁には多少重複した鋸歯をもつ。葉の裏は淡色光沢がある。夏に,株の中心から約 10cmの茎を伸ばし,頂に数個の紅紫色の美花をつける。花や果実サクラソウに似ている。なお,本種の母種エゾコザクラ P. cuneifoliaは東北アジアの亜寒帯に広く分布し,北海道や千島の高山帯にもみられる。ハクサンコザクラに比べて全体に小型である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android