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ハッブル宇宙望遠鏡 ハッブルうちゅうぼうえんきょうHubble Space Telescope; HST

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハッブル宇宙望遠鏡
ハッブルうちゅうぼうえんきょう
Hubble Space Telescope; HST

1990年4月 24日に,NASAスペースシャトルディスカバリー』に搭載して打上げた宇宙天体望遠鏡。アメリカの天文学者 E.ハッブルにちなんで命名された。直径 4.3m,長さ 13.4m,重さ 11.6tの円筒型の衛星で,内部には直径 2.4mの凹面鏡をはじめ,各種の先進観測機器が搭載されている。打上げ後,設計上のミスが明らかになり,ミラー部が予定通り作動しなかったものの,高度 590kmの地球周回軌道上から無人で観測を続け,画像はテレメータデータとして電波で地上局に送信された。 93年 12月に打上げたスペースシャトルにより修復作業が行われ,銀河中心部,土星の姿,大マゼラン雲の超新星の様子などの高解像度撮影に成功した。

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知恵蔵の解説

ハッブル宇宙望遠鏡

NASAが1990年4月にスペースシャトル・ディスカバリーで打ち上げた、主鏡口径2.4mの光学・赤外線望遠鏡。米国の天文学者E.ハッブルにちなむ。大気圏外から観測できるため、この口径での回折限界の角度分解能(約0.1秒角)を誇る。太陽系内天体より、宇宙の誕生から約10億年後に当たる遠方の若い銀河までの研究ができる。2002年、サーベイ用の最新鋭カメラ(ACS:Advanced Camera for Surveys)が装着され、従来の撮像能力の10倍の効率で微光天体の観測が可能になった。

(谷口義明 愛媛大学宇宙進化研究センターセンター長 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ハッブル宇宙望遠鏡

長さ約13メートル、重さ約12トンの筒型の反射望遠鏡で、NASAと欧州宇宙機関(ESA)が開発した。90年の観測開始以来、宇宙の年齢が約137億歳だと決める観測や、地球から最も遠い「超深宇宙」にある銀河の発見、宇宙に満ちているとされる未知暗黒エネルギーの発見など、現代天文学に大きな貢献をしてきた。

(2009-05-11 朝日新聞 夕刊 2総合)

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デジタル大辞泉の解説

ハッブル‐うちゅうぼうえんきょう〔‐ウチウバウヱンキヤウ〕【ハッブル宇宙望遠鏡】

宇宙を観測するために、1990年に米国がスペースシャトルを使って高度610キロの地球周回軌道に打ち上げた、口径2.4メートルの反射望遠鏡。名称は天文学者E=P=ハッブルにちなむ。HST(Hubble Space Telescope)。

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百科事典マイペディアの解説

ハッブル宇宙望遠鏡【ハッブルうちゅうぼうえんきょう】

米国のNASA(ナサ)が1990年に地球を周回する軌道に打ち上げた軌道望遠鏡。軌道への投入にはスペースシャトルが使われた。望遠鏡の口径は2.4m,中心部の直接撮像カメラのほか高分散分光器,高速測光器,微光天体分光器などをもち,28等級の微光天体を検出する能力をもつ。
→関連項目ハッブル

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大辞林 第三版の解説

ハッブルうちゅうぼうえんきょう【ハッブル宇宙望遠鏡】

1990年にスペース-シャトルから打ち出され、地球回周軌道を回っている口径2.4メートルの反射望遠鏡。地球大気の影響なしに観測できる。 HST 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハッブル宇宙望遠鏡
はっぶるうちゅうぼうえんきょう

NASA(ナサ)(アメリカ航空宇宙局)により1990年にスペースシャトルで打ち上げられ、高度約570キロメートル、周期96分の地球周回軌道を回る重量11トンのスペース望遠鏡。
 ビッグバン宇宙論の元となった宇宙膨張(ハッブルの法則)を発見したエドウィン・ハッブルにちなんで名づけられた。
 口径2.4メートルのカセグレン式反射望遠鏡で近紫外線(波長115ナノメートル)から可視光、近赤外線(波長1ミリメートル)までを観測する5個の観測装置を搭載している。
 打ち上げ直後に撮影された画像はピンぼけで主鏡に予期せぬ球面収差があることが判明した。1993年にスペースシャトルで補正光学系と新しい観測装置が運ばれ、宇宙飛行士によって修理交換された。これにより、当初の設計以上の性能をもつ望遠鏡になった。
 地球大気の影響を受けない高精度観測により多様な科学的成果をあげている。たとえば宇宙の加速膨張をもたらすダークエネルギーの発見、銀河の周りのダークマター(暗黒物質)や中心部の巨大ブラック・ホールの存在の確証、宇宙年齢の決定、星と惑星の形成現場の観測、太陽系外惑星の発見などがある。
 ハッブル宇宙望遠鏡利用に関しては世界中の研究者からの観測提案を受け付け、観測データを公開している。この国際共同利用の仕組みは天文学の発展に大きく貢献している。さらに、一般向けに美しく鮮明な天体画像を多数公開している。
 5回にわたりスペースシャトルから改修が行われており、当初の予定運用期間15年を超えて2021年まで稼働する計画である。
 ハッブル宇宙望遠鏡の後継機としてNASA、ヨーロッパ宇宙機関(ESA(イーサ))とカナダ宇宙庁(CSA:Canadian Space Agency)が共同でジェームズウェッブ宇宙望遠鏡(JWST:James Webb Space Telescope)を開発している。2018年に太陽と地球のラグランジュL2点(地球から太陽と反対方向150万キロメートル)に打ち上げる予定である。JWSTは18枚の分割鏡からなる口径6.5メートルの冷却赤外線望遠鏡で、宇宙誕生後最初に生まれた星の観測を目的としている。[水本好彦]

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