ハレー彗星(読み)ハレーすいせい(英語表記)Halley's Comet

翻訳|Halley's Comet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハレー彗星
ハレーすいせい
Halley's Comet

海王星族の周期彗星。周期 76.03年,軌道離心率は 0.9673で,近日点は金星軌道の内側,遠日点は海王星軌道の外側にある。1704年イギリスの天文学者エドモンド・ハレーは 1531年,1607年および 1682年に観測された彗星が実は同一であることを計算でつきとめ,1758年頃に現れることを予言した。ハレーの死から 15年後の 1757年頃,フランスの数学者たちは木星土星摂動の影響を考慮してハレーの計算を改良し,彗星が 1759年4月に近日点を通過すると予想した。彗星は 1758年暮れに発見され,1759年3月に近日点を通過したので,ハレーにちなんだ名がつけられた。最古出現記録は,前467年の中国の周代の文書で,以来 29回の記録が残っている。1910年には地球に 2300万kmまで接近し,その尾の長さは天球の半ばに達した。このとき,地球はおそらく長さ数百万kmに達した彗星の尾の中を何事もなく通過した。1986年2月9日に近日点を通過し,3月9日にはイオンの尾(イオンテール)は長さ約 1400万kmに達した。同 1986年4月11日には地球から 6200万kmの距離に接近した。

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大辞林 第三版の解説

ハレーすいせい【ハレー彗星】

海王星族の周期彗星。出現周期は76年。最古の出現記録は紀元前239年で、最近の出現は1986年、次回の出現は2062年。巨大な尾を引くことで知られる。ハレーがその周期性を立証した。ハリー彗星。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ハレー‐すいせい【ハレー彗星】

⸨ハリーすいせい⸩海王星族周期彗星の一つ。大形で光が強く長い尾を引く。一六八二年に出現したとき、イギリスの天文学者E=ハレーが軌道計算をし、その回帰性を明らかにした。周期七六・〇二年。最古の出現記録は紀元前二四〇年、最新のものは一九八六年。西洋では古来凶兆として忌みきらわれた。

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世界大百科事典内のハレー彗星の言及

【中国天文学】より

…中国の歴史時代は殷王朝から始まったが,前1300年ごろからの甲骨文によると,当時すでに太陰太陽暦が行われていた。地面に垂直に立てた棒(ノーモン,中国では〈髀〉もしくは〈表〉という)が落とす太陽の影の長さを測り,冬至や夏至の日を決定し,1年の長さを知った。しかし当時採用された1年や1月の長さは確かめられていない。甲骨文には日・月食の記録やいくつかの星の名がみえる。次の周代にはいると,中国の社会が大変動した春秋戦国時代(前8~前3世紀)になって,天文学も発達した。…

【ハリーすい星(ハリー彗星)】より

…ハレーすい星ともいう。I.ニュートンは,1680年に出現した大すい星の軌道が放物線で,すい星も万有引力の法則に従って運行していることを著書《プリンキピア》に公表した。E.ハリーはこの方法を用いて,当時,観測記録の残っていた24個の大すい星の軌道を計算した。その結果,1531年,1607年,82年に出現した3個の大すい星の軌道が,互いによく似ていることに気づき,出現の間隔が約75年であることから,これら3すい星は同一のすい星が周期的に出現したものであろうと判断した。…

※「ハレー彗星」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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