旺文社世界史事典 三訂版 「ハンガリー革命」の解説
ハンガリー革命
ハンガリーかくめい
②1918〜19年,第一次世界大戦敗北後の混乱の中で行われた革命
③1956年10月,スターリン主義の支配に反対して行われた民衆蜂起
1848年,パリ二月革命・ウィーンでの三月革命勃発に刺激されて,3月ブダペストでも市民が蜂起。このためオーストリアは,農奴制の廃止や諸改革を認めた。しかし,それが一段落すると,オーストリアは軍隊を出動させて鎮圧にかかった。これに対し,コッシュートを指導者に抵抗運動が起こり,4月ハプスブルク家に対して独立を宣言したが,ロシアの干渉を招き,8月には鎮圧された。
1918年10月,ロシア革命の影響下に社会民主党が新政府を樹立して休戦を決議し,11月16日,共和国宣言を行った。これにより,オーストリアのハンガリー支配は終わりを告げたが,新政府は三国協商諸国の領土割譲要求などにより3月に倒れた。そのあと,クン=ベラを指導者とする社会党(社会民主党と共産党が合併して成立)がハンガリー−ソヴィエト共和国を樹立し,社会主義政策を進めたが,またもや三国協商諸国の干渉を招き,国内に反革命が起こったこともあって,8月に政府は倒れ,ホルティの権威主義的体制となった。
ハンガリー事件ともいう。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報