バックギャモン(英語表記)backgammon

翻訳|backgammon

精選版 日本国語大辞典 「バックギャモン」の意味・読み・例文・類語

バック‐ギャモン

〘名〙 (backgammon) 西洋すごろく。二人で行なうゲーム。各々一五の駒を盤上に置き、二個のサイコロ目数で駒を進める。〔現代語大辞典(1932)〕

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デジタル大辞泉 「バックギャモン」の意味・読み・例文・類語

バックギャモン(backgammon)

西洋すごろく。二人で行うゲームで、各自15の駒を盤上に並べ、2個のサイコロの目数で駒を進め、早く目的地に集めた方が勝ちとなるゲーム。

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改訂新版 世界大百科事典 「バックギャモン」の意味・わかりやすい解説

バックギャモン
backgammon

2人で行う盤上ゲーム。競技者がダイスさいころ)の目によって盤上の駒を進め,相手より先に目的地に達した方が勝ちというタイプのゲームを,ゲーム研究家はレース・ゲームrace gameと名づけている。バックギャモン(西洋すごろくと訳されることが多い)は,典型的なレース・ゲームであるとともに,最古のレース・ゲームの直系である。皇帝ネロも愛好したと伝えられる古代ローマの〈十二線ゲームindus duodecim scriptorum〉から派生したのがバックギャモンと考えられる。このゲームはヨーロッパではトリックトラックと呼ばれ,17~18世紀にギャンブル・ゲームとして大流行した。年代は不明であるが,日本には奈良時代以前に輸入されすごろくと呼ばれた。バックギャモンは1970年代に,突然アメリカを中心に爆発的なリバイバル・ブームが起こり,世界中に広がった。これはダブリングという刺激的なスコア方式が採用され好まれたためであろう。競技人数は2人。バックギャモン盤に,白と黒各15個の駒を図のように配置する(盤面の呼名は図を参照のこと)。ゲームの目的は,2個のダイスの目に従って自分の駒を進めながら,相手の進路を妨害し,最終的に自分の駒を目的地に集め,ダイスの目によって駒をあがりにする。先に15個の駒を全部あがりにした方が勝ちである。ギャンブルとしてプレーするときは,一方があがりきったとき,相手の駒が盤上のどの位置に残っているかで,バックギャモン(3倍勝ち),ギャモン(2倍勝ち)という勝ち方が決定され,賭金が支払われる。競技会では賭金でなくポイント(点数)で計算される。技術と偶然の要素がたくみにまざりあったスリリングなゲームである。
すごろく
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バックギャモン」の意味・わかりやすい解説

バックギャモン
ばっくぎゃもん
back gammon

盤上で黒・白または赤・白の二色に塗り分けられた15個ずつ30個の駒(こま)と、駒と同色のダイス2個ずつ4個を使用して2人で争うゲーム。賭(か)け事として行われることが多い。白鳳(はくほう)時代(7世紀後半)に大陸から伝えられ日本の賭け事の起源になった盤双六(ばんすごろく)と同系統のゲームであり、歴史は古く紀元前3000年ごろのメソポタミア王朝にまでさかのぼり、遺跡からはその原型が発掘されている。

 ゲームは、交互にダイス2個をダイスボックスに入れて振り、出た目数を別々に2個の駒か、合計の目数を1個の駒か、いずれかを選んで駒を進め、自分の駒全部を、ルールで定められている自分の場所に集めるか、上がりにして全部を外に出したほうが勝ちとなる。日本では持統(じとう)天皇の3年(689)に「雙六(すくろく)禁断之令」が発布されて禁じられたが、13世紀ごろから世界各国も相次いでこれを禁じ、長い間廃れていた。1925年アメリカでダブリングdoublingというルールが考案されてふたたび流行し始め、現在は世界中で広く行われている。日本では1974年(昭和49)に日本バックギャモン協会が設立され、諸規則を統一するとともに、毎年日本バックギャモン選手権大会を開催している。

[倉茂貞助]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バックギャモン」の意味・わかりやすい解説

バックギャモン
Backgammon

西洋すごろく。あらゆる室内ゲームのなかで最も古く,その起源は前 3000年にもさかのぼる。現在,東地中海諸国で最も盛んに行われている。2人でプレーする。中央にバーがあり,左右に上下6個ずつ 12の楔形が記された盤を使う。各自 15個ずつの丸い駒 (通常は片方が黒,もう片方が白をもつ) を,定められた位置に並べてスタートする。ダイスカップを使い2個のダイスを交互に振り,出た目の数だけ駒を進める。黒の駒は左回り,白は右回りに進め,インナーテーブル (自分のゴール側つまり手前側の黒は右半分,白は左半分) に駒を集めていく。ダイスを振って同じ目が2つ出たら2つの目の合計の2倍だけ動かせる。相手側の駒が1つだけある場所に,ちょうどこちらの駒が乗ったら,相手の駒をスタートに戻せる。インナーテーブルに自分の駒が全部集ったら,次に盤の外に駒を出していき,先にすべての駒を出し終わった側の勝ちになる。

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知恵蔵mini 「バックギャモン」の解説

バックギャモン

ボードゲームの一種。日本では「西洋双六」「盤双六」などといわれる。盤上に自分と相手の駒がそれぞれ15個ずつあり、サイコロを振り出た目の数だけ任意に動かして、全てを早くゴールさせた方が勝ちとなる。バックギャモンに類したボードゲームは古代エジプト時代からあり、世界各地に広まったと考えられる。近代にいたって衰退してきていたが、1920年代に米国で発明・導入されたダブリングキューブ(2、4、8、16、32、64の記されたサイコロ)によりゲーム性が高まり、現代では世界で最も遊戯人口の多いボードゲーム(3億人程度)といわれている。日本では93年に日本バックギャモン協会が設立され、大会の開催や普及イベントなどを行っている。2014年8月には、第39回バックギャモン世界選手権で矢澤亜希子が、日本人で3人目となる優勝を果たした。

(2014-8-13)

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世界大百科事典(旧版)内のバックギャモンの言及

【すごろく】より

…西方へはローマ帝国によりヨーロッパ全域とイギリスに伝えられ,中世以後すべての階層に流行した。升目は細長い三角形に変化しターブルtable,タボラtavola,トリックトラックtrictrac,プッフシュピールPuffspiel,テーブルtable,17世紀以後はバックギャモンbackgammonなどと異なった名称で呼ばれているが,すべて同一のゲームである。バックギャモンは,現在でもヨーロッパから中近東にかけて最もよく行われている盤上ゲームである。…

【すごろく】より

…西方へはローマ帝国によりヨーロッパ全域とイギリスに伝えられ,中世以後すべての階層に流行した。升目は細長い三角形に変化しターブルtable,タボラtavola,トリックトラックtrictrac,プッフシュピールPuffspiel,テーブルtable,17世紀以後はバックギャモンbackgammonなどと異なった名称で呼ばれているが,すべて同一のゲームである。バックギャモンは,現在でもヨーロッパから中近東にかけて最もよく行われている盤上ゲームである。…

※「バックギャモン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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