バリスター(その他表記)varistor

翻訳|varistor

デジタル大辞泉 「バリスター」の意味・読み・例文・類語

バリスター(barrister)

英国で)法廷弁護士。→ソリシター
米国で)法律家弁護士

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精選版 日本国語大辞典 「バリスター」の意味・読み・例文・類語

バリスター

  1. 〘 名詞 〙 ( [イギリス] barrister ) イギリスの法廷弁護士。高等法院以上の裁判所弁論する資格のあるもの。

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改訂新版 世界大百科事典 「バリスター」の意味・わかりやすい解説

バリスター
varistor

バリアブルレジスターvariable resisterを略称したもの。電圧に対し,電流が比例して変化せず,非直線的に変わる抵抗素子を総称する。ダイオードや各種の整流素子,SiCを焼結して作られる素子サーミスターなどが含まれる。この中で,サーミスターだけは非直線性の生ずる原因が熱的なもので,他とは原理が異なる。バリスターは電圧-電流特性が,電圧が正のときと,負のときで対称であるか否かによって,対称バリスター非対称バリスターに分類される。非対称バリスターにはダイオードや各種の金属整流器があり,対称バリスターには非対称バリスターを2個組み合わせたものと,SiCのように材料自身が対称な非直線性をもつものがある。バリスターはサージ吸収接点の保護,定電圧装置などに使用される。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バリスター」の意味・わかりやすい解説

バリスター(抵抗体)
ばりすたー
varistor

電圧によって抵抗値が非直線的に変化する抵抗体。variable resistorの意。電圧Eと電流IがI=kEnの関係になる。kは材質および構造によって定まる定数、nは材質によって定まる非直線定数で、nが大きいほど良好なバリスター特性を示す。バリスターには、ゲルマニウム、シリコン整流素子またはツェナーダイオードのpn接合特性を使ったものと、焼結体の粒界のバリア特性を利用したSiC(炭化ケイ素)系およびZnO(酸化亜鉛)系の焼結形がある。前者は動作電圧が低く0.3~20ボルトであって、単体では特性が非対称であるから、対称性が必要な場合には2個の素子を逆方向に並列または直列接続して使用する。後者は対称的な特性をもっており、構造によって5~1万ボルトの広い動作電圧のものがつくれる。

 バリスターは一般に電気接点の火花消去、各種半導体装置のサージ電圧保護に使われている。ZnO系のものはとくにnが大きく、かつ高電圧に使用できるので、テレビジョンの高圧電源の安定装置や避雷装置としても使われている。

[二木久夫]


バリスター(廷内弁護士)
ばりすたー
barrister

廷内弁護士あるいは法廷弁護士と訳される。イギリス(ここでは、イングランドとウェールズをさす)の弁護士はバリスターとソリシターの二つに分かれ、前者のほうが社会的地位は高いが、両者は上下関係にあるわけではなく、職分を異にしているにすぎない。バリスターになるためには、四つのインズ・オブ・コート(法曹学院)のいずれか一つに学生として入り、学期に出席するとともに、法学教育評議会実施の試験に合格する必要がある。バリスターは、高等法院などの主要な裁判所における弁論を独占し、依頼人と直接折衝することは許されず、ソリシターを通じて折衝する。

[堀部政男]

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百科事典マイペディア 「バリスター」の意味・わかりやすい解説

バリスター

印加電圧の大きさにより抵抗値が変化する半導体素子。電圧の方向により抵抗値の異なる半導体整流器やダイオードなどと,電圧の方向によって抵抗値の変わらないシリコンカーバイド(炭化ケイ素)素子がある。印加電圧を増加すると急激に抵抗値が減少する特性をもち,サージ電流の吸収,接点の保護,定電圧装置に使用。なお,半導体の熱的効果を利用するものはサーミスターと呼ばれる。

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化学辞典 第2版 「バリスター」の解説

バリスター
バリスター
varistor

variable resisterの略称.印加電圧と電流とが比例しないような非線形半導体抵抗素子.炭化ケイ素 SiC素子が広く用いられており,ダイオード,整流器,サージ吸収用や避雷針など各種の保護装置として利用される.また,熱的効果を利用するものをサーミスターという.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバリスターの言及

【インズ・オブ・コート】より

…イギリスで,上位の裁判所に出廷し弁論活動をなしうる法廷弁護士barristerの資格付与権を独占している私的な法曹団体で,法曹学院とも訳されている。互いに独立かつ対等の四つのイン(リンカンズ・イン,イナー・テンプル,ミドル・テンプル,グレーズ・イン)があり,それぞれ自らの古参のメンバーにより運営されている。法廷弁護士になろうとする者は,そのいずれかに所属し,一定回数会食し,資格試験に合格せねばならないが,資格取得後もそのインに属し一定の監督を受ける。…

【裁判官】より

…裁判官の頂点に位する大法官Lord Chancellorは,国王が首相の推薦によって任命するが,その地位は他の大臣と同様であり,身分保障はない。大法官について,資格の定めはないが,バリスターbarrister―法廷弁護士の称号を有する者の中から,任命されるのが通例である。貴族院House of Lordsおよび控訴院Court of Appealの裁判官は,首相の助言に基づいて国王が任命し,高等法院High Courtの裁判官は,大法官の助言に基づいて国王が任命し,このほかの裁判官は大法官が任命する。…

【弁護士】より

…弁護の機能を中核にもつ弁護士は自由職業的色彩が強く,弁護士団体(ギルド)に結集し,とくにルネサンス期に各国とも貴族的傾向を強め,今日においてもその伝統を残しているといわれる。イギリスのバリスターbarristerなどはその代表的存在である。これに対し,代理を職能とする弁護士は裁判所の職員とみなされ,そのような従属性のゆえに独自のギルドをもつことができず,紳士階級の周辺部分に位置することとなった。…

【法曹】より

…しかしさまざまな理由から,一体感の程度は今も英米法系の諸国に比べると希薄である。 イギリスでは中世以来,弁護士(バリスター)の団体が弁護士の養成を行い,弁護士の資格を有する者のなかから裁判官が選任されるという慣行が確立した(イギリスには古来,検事制度がなく,訴追の役割も弁護士が行う)。中世においては,上位の弁護士(サージャントserjant)と裁判官とは同一のギルド(サージャンツ・インSerjant’s Inn)に属し,起居までともにしたのであって,ここから生まれる一体感は,今日もなお脈々として伝わっているといわれる。…

※「バリスター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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