コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

パターン認識 ぱたーんにんしき

8件 の用語解説(パターン認識の意味・用語解説を検索)

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

パターン認識

文字や音声などの入力情報をパターンとして蓄え、新しい入力情報と照らし合わせて、どのような情報かを認識すること。OCRなどでは、文字や数字のパターンと照合して入力情報を認識する。音声認識では、声紋のパターンを認識することによって、本人かどうかを確認する。

出典|ASCII.jpデジタル用語辞典
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵2015の解説

パターン認識

人間の顔の表情や手書き文字の認識、視界の中の物体や人物を的確に判断するために、画像や音声などの膨大なデータのもつ意味を判断する(データが属するべきグループカテゴリーを見つける)こと。知的なロボットの視覚や認識、柔軟なヒューマンインターフェースや安全監視のためのコンピューターシステムにおいて重要な技術となっている。

(星野力 筑波大学名誉教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

パターン‐にんしき【パターン認識】

文字・図形・音声などの空間的および時間的なパターンを識別・認定すること。特に、実世界の雑多な情報を含むデータの中から、コンピューターを用いて意味のある情報を抽出する処理を指す。文字認識音声認識バイオメトリックス認証などが実用化されている。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

パターン認識【パターンにんしき】

知覚の対象が特定のパターン(類似性によって抽出された観念)にあてはまるかどうかを認識すること。人間のもつ根本的な認識機能の一つであるが,コンピューターの進歩に伴って機械にもそれを行わせようという試みが行われ,心理学,生理学,哲学,工学などの諸分野に関連する一つの学問領域となっている。
→関連項目画像認識

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

パターンにんしき【パターン認識 pattern recognition】

音声,文字,図形,画像などのパターンが何を表しているかを知ること。パターンは,画像のように多くのデータから構成されるが,そのデータの集りとしてはじめて意味をもつものである。パターン認識の対象は次のように大別できる。(1)一次元パターン 音声,地震波,心電図など。(2)二次元パターン 機械部品,顔,指紋,風景などの画像のほか,X線写真赤外線写真のような不可視画像もある。さらに,多数の点の距離データ(距離画像)も二次元パターンである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

パターンにんしき【パターン認識】

文字や図形を識別すること。広義には、時間的なパターンである音声を識別したりすることをも含む。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パターン認識
パターンにんしき
pattern recognition

図形認識。図形や文字,音声などを機械に識別させること。元来,パターン認識は人間特有の能力の一つであるが,ロボットやコンピュータなどの機械にそれを行わせようとして,学問的な追究が進められている。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パターン認識
ぱたーんにんしき
pattern recognition

現実の世界からの視覚的・聴覚的な刺激信号である文字、図形、映像、音声などのパターン情報を見て、これを既知の文字、幾何学的図形、風景中の事物、音韻などと対応づけ、識別すること。たとえば、手書きや印刷された文字を受けてこれがなんという文字であるかを識別する文字認識や、話声を聞いてなんという単語が発声されたかを識別する音声認識などがある。より一般的には、受け付けたパターン情報を、与えられた判定基準に基づいて、それが本来属すべき(既知の)カテゴリーに対応づける操作のことをパターン認識という。
 生体のパターン認識機構については、生物学、生理学、心理学的実験などが行われている。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感にかかわる神経細胞の機能や役割、その特性が解明されつつある。視覚、聴覚の仕組みを模したセンサーに加えて、味覚、嗅覚の仕組みに学んだセンサーも開発されるようになった。しかし現状ではいまだ解明されていない点も多く、認識機構全体にわたる指導的理論の確立はみられない。
 工学的には、コンピュータなどによる認識機能の実現方法の開発が主要な目標である。既存のコンピュータの機能、構成に適したアルゴリズムの開発や、パターン認識に適したコンピュータの構成法、さらにはパターン認識の仕組みを簡略化して組み込んだ専用機器なども研究されている。コンピュータは数値計算などには非常な威力を発揮するが、人間が五感を通して容易に実現するパターン認識をまねることはむずかしい。人間のパターン認識の能力はきわめて優れているが、コンピュータにとってはもっとも苦手な処理の一つである。[加藤俊一・棟上昭男]

歴史

工学的なパターン認識の研究は、コンピュータが使われだした1950年代から始められ、文字読取り装置や音声タイプライターの基礎的な試みがなされた。日本での手書き数字の郵便番号自動読取りや、アメリカでの数字音声認識装置はもっとも早く実用化した技術の一つである。各種の文字読取り装置(OCR)は1970年代に入って実用化が進み、認識対象も印刷文字から手書き文字へ、数字、アルファベット、片仮名から漢字へと広がった。
 1970年代に入り、より複雑な対象として写真などの一般の画像の処理と認識、連続音声の認識の問題が研究されるようになった。国土情報処理への応用では、ランドサット画像や航空写真でのリモートセンシングによる土地利用状況の解析、軍事面では標的の形状認識や自動追尾などの技術も実用化された。
 1980年代には三次元の世界の認識への応用も活発になり、視覚機能をもったロボットの実用化も進んできた。また、認識の内容もパターン情報の分類、識別にとどまらず、パターンの構造解析や人工知能的色彩の強いパターン理解の研究も盛んである。
 1990年代以降は、固定的、一義的な判定基準に基づくカテゴリー分類ではなく、利用者ひとりひとりの興味、関心、嗜好(しこう)や、そのときどきの意図などの文脈に基づいて判定基準を柔軟にする仕組みも研究されるようになった。このような観点からの研究は、感性情報処理ともよばれ、情報処理分野のみならず、商品企画、製品設計などの分野でも盛んになってきている。[加藤俊一・棟上昭男]

基本原理と技術的課題

工学的なパターン認識の過程をやや詳しくみると、「対象パターンの観測(入力)→前処理→特徴抽出→判定」の四つのステップに分けられる。実際のパターン認識では、既知のパターンや基準(標本パターンとよぶ)とまったく同じものが観測されるとは考えにくい。たとえば、観測装置(カメラなどの画像入力装置、マイクロホンなどの音声入力装置)で入力する場合、観測時に雑音(機器ノイズ)が重畳する。また、文字を記入した用紙上の汚れや、マイクロホンの周囲の環境雑音など、観測すべきパターンにも雑音が重畳している。このような理由から、観測されたパターンから本質的な情報を抽出しやすくするために、雑音除去などの前処理が必要とされる。
 一般に、文字や音声などのパターンをコンピュータ内部で表現すると、そのデータ量は非常に大きくなる。この場合、パターンをそのまま扱うかわりに、そのパターン特有の性質を表現する比較的少数の数値や記号の組で代用して処理する。これを特徴パラメーターとよぶ。特徴パラメーターは、認識する対象や目的によって異なる。たとえば、Aさんが発声したある単語に対して、それがなんという単語であるかを識別する場合(別の単語と区別する単語認識)と、だれが発声したかを識別する場合(Bさんの声、Cさんの声などと区別する話者認識)では、抽出する特徴パラメーターは、前者は母音の周波数と強さ、後者は音声波形に注目して定義される。対象や目的に応じてどのように特徴パラメーターを定義するかは、パターン認識の重要な研究課題である。特徴パラメーターに基づいて入力パターンがどのカテゴリーに属するか、既知の基準と比較して判定する。パターン認識における判定では、前述の特徴パラメーターの選択がむずかしいうえに、判定基準の与え方や判定のアルゴリズムが複雑で、人間にすら判定基準が明確にいえない場合がある。たとえば、人間は、上手に書いた「あ」も下手に書いた「あ」もともに「あ」と判定できるが、これを明確な判定基準として示すことはむずかしい。単純な数値の比較だけではない高度な判定のメカニズムの実現も、パターン認識機能実現のための重要な課題である。
 このようなパターン認識を発展させた技術として、パターン理解pattern understandingがある。パターン理解の仕組みでは、対象群の種々の特徴を統計的に分析するなどして、対象群にあわせて判定する基準を自動的あるいは半自動的に学習する機能をもつ点が特徴である。[加藤俊一・棟上昭男]

応用分野

パターンにはいろいろな種類があり、パターン認識の応用範囲も広い。現実の物理的な世界からの直接的な刺激に基づくわれわれの五感に結び付いたパターンとして、文字、図形、映像などの空間的なパターンや、音声、動画のような時間的なパターンなどがある。また、抽象的なパターンとして、各種の測定データから求められる交通状態のパターン、経済動向パターンなどが考えられる。
 工学分野では、(1)音声パターン、(2)文字、図形、写真などの二次元パターン、(3)三次元での物体の配置、(4)ランドサット画像のようなマルチバンドの画像パターン、(5)交通状態や温度分布などを対象とするパターン計測などの分野への応用がみられる。また、近年では、(6)個人認証(バイオメトリクスbiometrics)のための認識技術の研究も進んでいる。応用例のいくつかを次に紹介する。[加藤俊一・棟上昭男]
音声認識
音声へのパターン認識の応用としては、音声認識と話者認識がある。音声認識は、音声信号のなかからことばの意味内容を自動的に抽出することである。単語単位にくぎって発音する場合の単語音声認識、自然な状態で話した場合の連続音声認識などが研究されている。単語音声認識は工場などでの機械の制御や、電話での質問応答システムに利用されている。また、最近では、連続音声中のストレス(アクセント)の置き方や発話の時間変化の特徴を分析して、話者の心理状態を推定する技術も開発されてきた。[加藤俊一・棟上昭男]
文字認識
ワードプロセッサーやパーソナルコンピュータの普及により、始めからコンピュータ処理できる(機械可読)文字コード主体の文書が増えてきている。しかしながら、紙の上に印刷あるいはメモ書きされた文字を、コンピュータ処理したいという需要も依然多い。
 手書き数字の郵便番号自動読取りは、もっとも早く実用化された技術の一つであるが、これは、定められた枠内に10種の数字だけを許すことで成功したといえる。その後、文字読取り装置の研究、実用化が進み、印刷された漢字や手書き文字なども、実用的な精度で認識ができるようになってきている。[加藤俊一・棟上昭男]
リモートセンシングとパターン計測
リモートセンシングにおける画像解析では、たとえば既知の性質の土地の画像領域を探索すべき典型的な実例として与え、これと同様の性質(赤外線反射率などの特徴パラメーター)をもつ領域を自動的に捜し出すなどの処理形態が多い。顕微鏡画像での形状認識による血球の計数や、溶鉱炉などの装置の温度分布パターンによる温度管理などにも、認識技術が利用されている。[加藤俊一・棟上昭男]
画像理解
コンピュータの処理能力の飛躍的な向上により、出現する記号の形状やサイズの多様な電気回路図、機械製図、プラント図、地図などがパターン認識可能な対象となってきた。たとえば、手書きの電気回路図をパターン認識すると、素子、部品の接続関係や何個使用されているかをコンピュータで管理できる。また、認識結果を、設計された回路が妥当かを検査する理論シミュレーターの入力としたり、手書きの図面を清書して出力することも可能となる。
 二次元の画像だけでなく、三次元空間での機械部品や工具の形状、配置を識別する研究も盛んである。テレビカメラなどから入力された風景のなかから、既知の物体の一部を発見し、それらの遮蔽(しゃへい)関係から物体相互の位置関係を理解する。このような技術は、ロボットがその周囲の状況を自動的に認識し制御するための基礎となり、産業用ロボットをより高度化するために不可欠である。[加藤俊一・棟上昭男]
バイオメトリクス
近年、個人認証の新しい方法として、他人が盗むことの難しい、本人の生体的な特徴を用いる手法(バイオメトリクス)が実用化されてきている。たとえば、話者認識は、音声信号に含まれる本人特有の情報を利用して個人識別を行うものである。筆跡認識は、署名などの手書き文字に現れる書き癖の特徴を検出して個人識別を行うものである。このほか、指紋、掌紋(しょうもん)、手のひらの静脈、虹彩などの身体そのものを利用する場合もある。

人工知能技術との関係

基本原理で述べたように、パターン認識の過程は、入力されたパターンを、事前に用意したいくつかのカテゴリーのいずれかに分類することである。ここでの分類の基準や特徴抽出の機構は固定的で、パターンの信号や、信号に近いレベルでの特徴パラメーターのみをおもに対象としていた。したがって、実際に認識できるパターンはきわめて限定されることが多く、パターンの変動が大きい場合や判定基準が複雑な場合には対処できない。このような理由から、パターン認識での「対象パターンの観測→前処理→特徴抽出→判定」の固定的な処理の流れに対して、学習やその結果に基づく適応化機能により、処理の進みぐあいに応じて対象パターンの記述の枠組み(モデル)を修正、構築できるパターン理解の概念が提唱された。パターンの入力信号だけでなく、それから得られる対象パターンの構造や意味的な情報も、利用可能にしようとするものである。
 狭義の人工知能(AI)研究は、おもにパターンの意味表現や知識表現を対象としている。したがって、パターン理解は、実際の信号レベルの入力、処理と、人工知能における知識や意味表現と利用の間を埋めるものと位置づけられる。[加藤俊一・棟上昭男]
『坂井利之著『情報基礎学――通信と処理の基礎工学』(1982・コロナ社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

パターン認識の関連キーワードデザインパターンデジタルペンテストパターンワンパターンパターンオーダーパターンオンパターンフライパターンパターンマッチングパターンロック音声パターン

今日のキーワード

ネコノミクス

猫が生み出す経済効果を指す造語。2012年に発足した安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクス」にちなみ、経済が低迷する中でも猫に関連するビジネスが盛況で、大きな経済効果をもたらしていることを表現したもの。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

パターン認識の関連情報