計算機科学（読み）ケイサンキカガク（その他表記）computer science

デジタル大辞泉

けいさんき‐かがく〔‐クワガク〕【計算機科学】

⇒コンピューターサイエンス

出典　小学館

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

計算機科学
けいさんきかがく
computer science

コンピュータの理論，設計，応用について研究する学問。コンピュータ科学，コンピュータサイエンスともいう。理論面は，(1) 情報の表現とその性質の数学的側面にかかわる情報理論，(2) 計算の可能性と計算量にかかわる計算の理論，(3) コンピュータを使った離散的な数値計算にかかわる数値解析などから構成される。設計面は，コンピュータシステムのハードウェア，ソフトウェアの設計・製造にかかわるものであり，(1) コンピュータの物理的実現にかかわるコンピュータ・ハードウェア，(2) オペレーティングシステム，(3) プログラム言語，(4) データベース，(5) コンピュータ・ネットワークと情報セキュリティ，(6) コンピュータ・グラフィックス，(7) 人間とコンピュータとのインターフェースの設計と評価にかかわるヒューマンインターフェース，(8) コンピュータに人間の知覚機能をもたせて行なうコンピュータビジョン，音声認識，自然言語処理，パターン認識，デジタル信号処理，(9) 人間のように知的な情報処理を行なわせるための人工知能，および，(10) コンピュータ・ソフトウェアの設計開発方法論にかかわるソフトウェア工学などから構成される。計算機科学が現代社会において大きな役割を果たしている領域として，(1) 仮想現実（→バーチャル・リアリティ），拡張現実を含む混合現実，(2) コンピュータ・ゲームをはじめとするエンターテインメントコンピューティング，(3) 教育支援システム，学習支援システム，(4) 物理的な人工物の動作制御や連携にかかわるロボティックス（→ロボット工学）やモノのインターネット，(5) 社会の情報基盤の設計と実装にかかわる情報システムなどがあげられる。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典