ブラジル南部,アルゼンチン原産のイネ科の大型多年草。和名シロガネヨシ。葉は狭長でススキに似るが,灰白色がかる。高さは2~3mとなり,密に叢生(そうせい)して茂る。9~10月ころ直立する花茎を出し,穂状花をつけるが,雌穂と雄穂とがあり,雌穂は白あるいは淡紅色で,大きい円錐花序をなしみごとであるが,雄穂は貧弱でピラミッド状となる。耐寒性があり,性質はきわめて強く,一度植えると年々大株に茂る。植え時は早春または秋。繁殖は早春に株分けをするが,根株が硬く密なため,大株の株分けは,なたなどでたち割るようにするとよい。植え場所は日当りと排水のよい所が適している。花穂は切花として,またドライフラワーとして各種の装飾に使われる。また,南アメリカではパルプ原料として使用される。
執筆者:柳 宗民
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イネ科の多年草。アルゼンチン、ブラジル南部の原産で、パンパスに生えるのでこの名がある。花茎は多数が葉間から叢生(そうせい)して雄大な株になり、高さ1~3メートル。葉は多数根生し、線形で長さ1~3メートル、幅約2センチメートル。雌雄異株。花期は9~10月、花穂は円錐(えんすい)花序となる。雄株の花穂は貧弱であるが、雌株のほうが長く、長さ約1メートル、絹糸状で銀白色の毛を密生。このため和名をシロガネヨシ(白銀葦)という。大きな庭園などに植え観賞用とするが、花穂が開く前に切り取りドライ・フラワーとしても利用できる。園芸種に、花穂は短いが横に広く広がって淡桃紫色花を開くモモイロパンパスC. kermesina hort.のほか、葉が白色または黄色の斑(ふ)入りとなるものもある。栽培は容易であるが、大株となるので植え替えがむずかしいため、株間は2メートル以上とする。繁殖は、4~5月に株分けでする。
[魚躬詔一]
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