ビオラ(英語表記)viola

翻訳|viola

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビオラ
viola

楽器の名称。バイオリン属の楽器で,バイオリンより一回り大きく,胴は約 5cm長い。4本の弦はバイオリンより5度低く調弦される。管弦楽弦楽四重奏などの室内楽では内声部を受持つ重要な楽器であるが,独奏楽器として扱われることは比較的少く,テレマンベルリオーズヒンデミットバルトークらに若干のすぐれた作品がある。

ビオラ
Viola

本来はスミレ科ビオラ (スミレ) 属の総称であるが,タフテッドパンジーとも呼ばれる小輪多花性の品種群を,園芸的にはビオラと呼ぶのが慣例になっている。ツノスミレ V.cornutaや,ビオラ・ルテア V.luteaなどの原種をもとに改良した小輪の園芸品種や,原種に近いものが含まれる。花の直径は 2cm前後。株張り,高さともに 30cm以上になる。大輪のパンジー (→サンシキスミレ ) に比べて分枝および花数も多く,開花期が長いのが特徴。じょうぶで育てやすく,早春から初夏まで咲き続ける。秋に種子をまき,日当りと水はけのよい環境で育てる。花殻を茎のつけ根から摘み取れば長く楽しむことができる。 (→スミレ )

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百科事典マイペディアの解説

ビオラ

米国のビデオ・アーティスト。ニューヨーク生れ。1970年代からビデオ作品とサウンド・インスタレーションによる発表を展開している。南太平洋やアジア,アフリカの伝統的な民族文化の記録やフィールドワークも行っており,さまざまな文化に通底する共通の位相を巧みに交差させ,生と死,文明と自然の対比の原初的なメタファーを織り込みながら,思索的かつ詩的なイメージの流れを構成している。代表作に《チョット・エル・ジェリッド――光と熱の肖像》(1978年),《十字架の聖ヨハネの部屋》(1983年),《ナントの三連画》(1992年)などがある。→ビデオ・アート

ビオラ

バイオリン属の擦弦(さつげん)楽器(弦楽器)。フランス語でアルトなどの呼び方もある。バイオリンよりも完全5度低く調弦され,合奏において内声部(アルト)を受け持つ。形態や奏法はバイオリンとほぼ同じで,弓はわずかに短い。バイオリンよりもくすんだ渋みのある音色が特徴。長らく合奏用の地味な楽器とみなされがちだったが,プリムローズの活躍以来,独奏楽器としての可能性にも目が向けられるようになった。近年はバシュメット,K.カシュカシャン〔1954-〕,T.ツィンマーマン〔1966-〕,日本の今井信子〔1943-〕らの名演奏家が輩出し,独奏曲や協奏曲が数多く誕生している。なお,ビオラ,ビオルなどは中世からバロック期にかけての擦弦楽器の総称としても用いられる。→アマーティストラディバリ
→関連項目チェロビオラ・ダモーレ

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世界大百科事典 第2版の解説

ビオラ【viola[イタリア]】

弦楽器の一種。バイオリン属の中音楽器。ドイツ語ではブラーチェBratsche,フランス語ではアルトaltoという。バイオリンより完全5度低く調弦され,奏法は基本的にほぼバイオリンと同じである。楽器の大きさは胴長38cmから45cmくらいで,一般に独奏者は小さめ,オーケストラ奏者は大きめのものを用いることが多い。弦楽器の合奏においては中音域を受け持ち,内声の和音の充実に欠かせない楽器である。プリムローズが世に出て以来,独奏楽器としても脚光を浴びるようになり,彼のために作られたバルトークの《ビオラ協奏曲》はとくに有名。

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大辞林 第三版の解説

ビオラ【viola】

バイオリン属のアルト楽器。バイオリンよりやや大形のもの。室内楽・管弦楽の内声部を受け持つ。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ビオラ

〘名〙 (viola) バイオリン属の擦弦楽器の一つ。バイオリンと同型で少し大きく、弦音はバイオリンより五度低い。
※幽趣微韻(1897)〈上田敏〉「年代経たる火酒を『オロン』とし、強き『ラム』を以て『オラ』とし」

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