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ビーナー vinā

翻訳|vinā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビーナー
vinā

南インドの主要な弦鳴楽器。古くは,弦楽器全体をビーナーと呼んでいた。古代のビーナーには,エジプトのビーン vinから出た名で弓型ハープがあった。これは,1000年以上も前にインドから姿を消し,以後,ツィター属の楽器をさすようになった。現在のような形のビーナーは,1400年頃タンジョールで作り出された。現在でもタンジョールではビーナーを生産している。また,北インドでは,しばしばビーナーのことをビンと呼ぶ。南インドのビーナーは,パンの木,あるいは黒檀の1本の木をくりぬいた西洋なし形の胴と同じ材質の空胴の長い棹から成っている。胴の上部は平らで駒が置かれ,首の先は竜の頭をかたどったものが下方に曲っている。首の少し下の棹に,胴の丸い部分より小さめのふくべをもち,音量を増すとともに楽器を支える役目を果している。指板の上には金属製の 24のフレットがワックスで半音間隔に2オクターブの音域にわたってつけられている。弦は7弦で,4弦が旋律弦で,フレットの上を通っており,首の両側に2つずつ糸巻がある。副弦の3弦は指板の脇にあり,ドローンや拍を刻むために使用される。右手で弦をはじき,左手で弦を押えて演奏する。副弦は右手小指ではじき,常に開放弦のままである。

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百科事典マイペディアの解説

ビーナー

南インドのリュート撥弦楽器カルナータカ音楽の独奏楽器。最高級品は1本の木をくりぬいて作り,棹の片端には紙のはりぼてか瓢箪製の共鳴体を取り付ける。4本の演奏弦と3本のリズムを刻むサイド弦。
→関連項目ムリダンガム

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世界大百科事典 第2版の解説

ビーナー【vīṇā[サンスクリツト]】

インドの代表的な弦楽器。インド最古の文献ベーダの中にすでにビーナーに関する記述があり,インド古来の楽器として長い歴史をもつ。古くはハープなどを含む弦楽器の総称であったらしく,現在の形に至るまでには多くの変遷をたどってきている。今日のビーナーは18世紀に栄えた南インド音楽の中心地タンジョールで完成されたもので,おもに南インドで古典音楽に独奏楽器として用いられている。北インドにあるビーナーは通常ビーンbīnと呼ばれ,フレットが固定された竹製の棹の両端に同じ形のふくべが共鳴体として取り付けられている。

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