フリードリヒウィルヘルム4世(英語表記)Friedrich Wilhelm Ⅳ

改訂新版 世界大百科事典 の解説

フリードリヒ・ウィルヘルム[4世]
Friedrich Wilhelm Ⅳ
生没年:1795-1861

プロイセン王。在位1840-61年。同3世の子。中世身分制国家に国制の理想を見るロマン主義者で,豊かな教養のゆえに即位時国民の期待を集めたが,新時代の立憲主義には理解がなく,1848-49年の革命48年革命)においては,その優柔不断な態度によってみずから国王の権威を失墜させた。57年精神に異常をきたし,統治権を弟のウィルヘルム1世(1857年国王代理,58年摂政,61年即位)にゆだねている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフリードリヒウィルヘルム4世の言及

【プロイセン】より

… これ以後,プロイセン公国は,ホーエンツォレルン家のもとに,同君連合のかたちで,歴代のブランデンブルク選帝侯の支配をうけるが,プロイセンに対するポーランドの宗主権はなおも存続した。ようやく〈大選帝侯〉フリードリヒ・ウィルヘルム(在位1640‐88)のとき,スウェーデン・ポーランド間の戦争(1655‐60)に乗じて,ブランデンブルクはポーランドからプロイセン公国における完全な主権を獲得し(1657),1660年のオリバOliva和約でこの主権はスウェーデン・ポーランド両国により承認された。 プロイセン公国でも,ブランデンブルクにおけると同様,16世紀以来ユンカー(地方貴族)の農奴制的な直営地経営(グーツヘルシャフト)が発展していた。…

※「フリードリヒウィルヘルム4世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android